イケメンセラピスト

指名4回目。

 

 

 

今回も

前回と同じ

 

 

 

17時~翌午前8時まで。

15時間・お泊りコース。

 

 

 

お弁当は

夕方に一緒に食べた。

 

 

 

彼にとっては

「人生初」の

デートでのお弁当。

 

 

 

私はルンルンした気持ちで

お弁当を広げて

 

 

 

 

たくさんおかずをつくったし

キャラ弁の部分は

自分でも満足できる

仕上がりだったし

 

 

 

可愛い動物の

つまようじとか

 

 

お洒落な

おかずの仕切りとか

 

 

新しい

選び抜いたお弁当箱

 

 

 

新しい

可愛いガラのお手拭き

 

 

 

 

ハート型に作った

卵焼き

 

 

星形にくりぬいた

人参

 

 

タコの足の

ウインナー

 

 

がんばった

ハンバーグ

 

 

などなど

 

 

 

自分としては

自信満々で

ちょっぴり

ドヤ顔で

お弁当を広げたかもしれない。

 

 

 

 

そして

当然

 

 

 

 

セラピJも

喜んでくれるとしか

思わなかったので・・・

 

 

 

 

 

それが・・・・・

 

 

 

 

拍子抜けするほど

 

 

 

 

 

彼のリアクションは

 

 

 

 

 

普通だった・・・・・

 

 

 

 

 

確かに喜んでくれたけど

 

 

 

「喜んでいる」という

表情を「見せてくれている」

という感じだった

 

 

 

そんなこと

たいしたことないと

思うかもしれないが

私にとっては

大ごとだった・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

メールでは

あれほど楽しみしていると

何回も何回も

言ってくれていた

彼の言葉と

 

 

 

 

あまりにも

その時の

彼の表情が

違いすぎていて・・・・・

 

 

 

 

 

私にとっては

本当に

驚きだった・・・・

 

 

 

 

そして

私は料理はそれほど

得意ではないけれど

 

 

 

下手すぎるということも

ないと思っている

 

 

 

過去の恋人には

料理をしたときに

よく喜ばれたものだ

 

 

 

 

でも

彼は

食べている時も

 

 

 

それほど

美味しそうに食べているとは

思えなかった

 

 

 

 

というか

あれほど食べたいと

言ってくれていたのに

 

 

 

 

顔の表情が

どこか

食べたそうではない

雰囲気が

伝わってきた

 

 

 

 

食べたくなさそうのに

無理に

喜んでいる雰囲気で

食べている

 

 

 

 

例えるならば

テレビドラマの

一場面みたいに

 

 

 

食べるという

シーンだから

喜んだ感じを出しながら

食べたくないのに

食べようとしている

 

 

 

 

そんな風に

私には見えた

 

 

 

 

 

でも私は

勝手に

 

 

 

彼は疲れているのかな

あまりお腹が空いていないのかな

小食なのかな

 

 

 

 

などと

都合よく解釈していた。

 

 

 

 

 

驚いてはいたけれど

 

 

 

 

彼が食べたくない理由が

まさか

他のところにあるなんて

 

 

 

知らなかったからだ・・・・

 

 

 

 

だから

違和感を感じつつも

 

 

 

私が思ったようには

盛り上がらなかったけれど

 

 

 

 

気のせいかもしれないと思い

 

 

彼の気分が乗らないのは

たまたまだろうという風に

解釈して

 

 

 

 

それでも

1ヶ月ぶりに

彼に会えたことが

やっぱり

ものすごく嬉しいことだったので

 

 

 

 

 

あまり嬉しそうではないけれど

喜んでくれている彼と

 

 

 

ルンルン気分で

楽しいなと思っている

私とで

 

 

 

 

盛り上がらない

微妙な雰囲気のまま

2人でお弁当を食べた。

 

 

 

 

 

 

午前2時から

大量におかずをつくった

そのお弁当箱の中身は

 

 

 

 

 

それほど

彼の箸は進んでおらず

 

 

 

そこには

たくさんのおかずが

残されていて

 

 

 

 

ちょっぴり悲しい気持ちが

湧きながら

お弁当のふたを閉めて

お弁当デートが終わった。

 

 

 

 

 

そうだけど

その時の私は

 

 

悲しさはすぐに

吹き飛ばして

 

 

 

彼と一緒にいれるんだから

 

 

 

楽しい!

嬉しい!

幸せ!と

 

 

 

 

感じていた。

 

 

 

 

いや、

感じていたのではなくて

 

 

 

 

どこか

無理にでも

そう思いこもうと

していたのかもしれない。

 

 

 

 

 

1ヶ月ぶりに

やっと会えた

大好きな彼との

 

 

 

 

 

大切で貴重すぎる

限られた時間だから

 

 

 

 

 

悲しいことなんて

ひとつも

起きてはいけないような

気がしていたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________

 

 

後から知ったことですが

 

 

 

セラピストも

風俗嬢も

 

 

 

 

客からもらった

手作りの物を

食べたいとは思わないそうです。

 

 

 

その理由は

中に

何が入っているのか

分からないから

 

 

 

 

 

手作りの場合

安全なのか

清潔なのか

確かに

分かりませんね

 

 

 

 

つまり

もしかしたらですが

毒?のような

何かを盛られてしまう

可能性もゼロではない

 

 

 

だから

客の作ったものを

食べるのは

とても嫌がられることなのだと

ネットやTwitterで

知りました

 

 

 

 

 

確かに

自分が同じ立場ならと考えると

やはり

私だって

怖いと思うかもしれません

 

 

 

 

 

また

風俗は

基本的には

サービスを受ける場なので

 

 

 

そこで

恋人同士でない

関係性で

「手作り」というのは

 

 

 

そんな

客の想いが

込められた何かは

重たく感じられるのでしょう

 

 

 

 

 

 

彼は

私の

 

 

 

彼のために

何かをしたいという満足度を

満たしてくれるために

 

 

 

 

食べたいと

言ってくれいていたのだろうと

後から分かりました

 

 

 

 

 

そんなことを

微塵も知らなかった私は

 

 

 

彼から

「アスカさんのお弁当

幸せすぎる!」

 

 

 

「食べれるなんて、ものすごく嬉しい!」

 

 

 

というメッセージを

毎回

宝物のように

大切に

その言葉を抱きしめて

 

 

 

子供の頃に

隠し持っていたような秘密の宝箱に

入れておきたいぐらいの感覚で

 

 

 

 

 

いつもいつも

私には

飛び上がるほどの

喜び一杯の

彼からのメールの数々を

 

 

 

 

胸いっぱいになりながら

受け取っていたのでした。

 

 

 

 

 

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