私は可愛くもないし
美人でもない。
綺麗でもないし
優れた容姿があるわけでもない。
いわゆる普通だ。
見る人から見れば
ブスだろうし
なんの特徴もない
可愛くない女だと思う人には
そう思われるレベルだ。
だから彼の周りには
綺麗で可愛い女性が
沢山いるのだろうと
想像するだけで
私は悲しい気持ちになった。
では
なぜそんな
普通すぎるほど普通の私が
彼からの
「一番会いたい」を
本気にしたのか。
本気にできたのか。
実は私は
見た目は普通なのだが
ある自分の特技で
全国大会レベルの
賞を取ったことがある。
全国大会レベルといっても
それほど自慢できるような
大会でもないのだが
それでも全国大会に出て
そこで優勝したことがあることは
私のちょっとした誇りだった。
そして
この全国大会の話や
趣味の話は
誰に話しても
けっこう興味を持ってもらえて
過去に
「アスカさんは、すごい人ですね」と
言われることが
何度もあった。
この特技の話や
全国大会の話は
もちろん彼にも話したのだが
彼もすごく興味を持ってくれて
(私にはそう見えた)
そのことで話が
ものすごく弾んだ。
そして、
この特技のことに関して
私を尊敬するとか
すごいといっぱい言ってくれた。
そして彼自身の
仕事の話や趣味の話も
沢山してくれて
この話をしたときに
私は彼との
共通点があることや
価値観が似ていることが
すごく嬉しく感じていた。
その日初めて会ったのに
話が合ったことや
価値観が似ていることなどの面も含めて
彼は内面的なことも見て
「一番会いたい」と思ってくれたのかな
私はそう思ったのだ。
でもやはり
「一番会いたい」という言葉に対して
本気で彼の言葉を
信じたのは
それほど
彼は素敵で
信じるに値する人に
思えたからだ。
そして
これは、
ずっと後のことだけれど
風俗の世界では
セラピストやレンタル彼氏が
客に対して
「一番○○したい」
「あなたが、僕にとって一番の存在」
と伝えることは
なんと、
よくある
客を喜ばせる
テクニックの一つで
私一人に対してだけ
そう言っているわけではなくて
誰に対してでも
何人に対してでも
「あなたが一番」と言う可能性のある言葉だと
知ったときには
ビックリ仰天で
天地がひっくり返るほど驚いた・・・。
でも
そんなことを知らない
当時の私は
こんなにも魅力的な男性が
一番
私という女性に会いたいのだと
そう勝手に解釈していた。
懸命に私に尽くしてくれた
彼の言葉を
疑うなんてことは
私の頭にないことだった。
アフターメールの
やりとりを数回して
私がすぐに
1か月後に予約をしたことで
「一番、アスカさんに会いたい」と
思ってくれている
彼は
ものすごく喜んでくれた。