天疱瘡は、どのような抗体が悪さをしているか分かりやすい疾患です。

落葉状天疱瘡に対する抗デスモグレイン1抗体と、尋常性天疱瘡に対する抗デスモグレイン3抗体は検査で測定することもできます。

 

でこの疾患もこれまでは、免疫のネットワークをいろいろな方法で遮断することで治療しようとしていたわけです。

アザチオプリン、シクロスポリン、シクロフォスファミド、大量γグロブリン療法、血漿交換療法、ステロイドパルス療法などいろいろありました。

 

で、また抜本的な治療が認可されました。

リツキシマブです。

 

 

 

抗体を作るリンパ球B細胞だけを傷害する薬剤です。

病気の原因は、悪さをする抗体を作るリンパ球B細胞なので、このリンパ球だけ排除できれば、病気は治っちゃうんです。

残念ながら現在の人類の技術では悪いリンパ球を選択して排除できないので、すべてのリンパ球B細胞を傷害するしかないんですけど、それでも随分進歩しています。

 

過去の治療でうまくいかなかった方々には朗報です。

 

これからも、自己免疫疾患の多くはリンパ球B細胞を排除することで治る!

と患者さんに教えてあげたいですね。