朝井さんの本はよく本屋さんでみかけるけど
以前読んだ『世にも奇妙な君物語』が
私的にはイマイチすぎたので避けてた。
今回はたまたま見た
芸人のニューヨークのYouTubeで
お薦めされててなんとなく読んでみる事に。
今回はあたり!
いつでも、誰でも、自分を発信することができ、
ある限定的な世界で簡単にスターになることが出来る時代。
それらに対する違和感や向き合い方みたいなものを、
古くからある映画業界で働く立原尚吾と
新しい分野であるyou tubeの世界で働く大土井紘との2人を描きながら、物語が進んでいく。
古くからある映画業界のコンテンツは
世に出られるハードルが高くて、
だからこそ高品質である可能性も高くて、
そのためには有料で提供するしかなくて、
ゆえに拡散されにくい。
一方You tubeの世界のコンテンツは、
世に出られるハードルが低くて、
つまり低品質の可能性も高くて、
だけど無料で提供できるから、
ガンガン世の中に拡散されていく。
まさに今の世の中で考えさせられる事ばかり。
主人公2人以外の人たちも含めて、
発信する側、受け取る側、その両方において
自分自身の考え方や向き合い方を見つけていく過程がいいなと思った。
それぞれの考え方は極端だったり曖昧だったり各々違うけど、そのどれも間違いじゃなくて、要は自分が納得できるかどうかだな、と改めて考えさせられた。
ただ、一つ残念というか、なんというか。
各々の考え方を研ぎ澄ませていく過程で
ものすごい説明してる感が強い時があって。
当たり前だけど普通の日常会話だと
こんなに考えまとめて話し合ったり
しかもそれが頻発することなんてないわけで、
凄い色々考えがあるんだろうな、
と、何度も作者が透けてみえてしまった。
純粋な物語というよりは、
問題提起やディスカッションの題材
みたいな印象ではあったかな。


