多肉植物が愛おしい理由 | 41のジオラマ

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写真を撮る。キレイな肌でいる。すこし、お洒落を心がける。

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もともと植物は大キライだった。

虐待育ちで、半袖を着れないほど、体中がミミズ腫れになるまでにわたしを傷つける母が、お花には見返りのない愛情と笑顔を向けてたから。

つぼみから花がチラつくと事件だ。
向日葵のような笑顔をつぼみに向けて、可愛い可愛いと声をかける。

植物なんて当たり前に咲いてるイメージだったから、なにがそんなに可愛いのか意味がわからなかったし、わたしにはこんな目(▲▲)なのに、植物にはこんな目(♡♡)

いい気がしなかった。

だから、結婚してもグリーンとか置かないし、なにかのキッカケでもらっても枯らしてばかり。や、枯れるんやろ、どーせ。くらいに思ってた。

数年前、多肉ブームが始まって、わたしはやっぱり興味がなかったけど、そのぷくぷくした様子が気になり始めた。

子供がすごく好きだから。
なんか、守ってあげたいような、守られるべきものであるような愛おしい感じがあって。

で、ハマり始めたんだけど、いちばんやめられないのは、多肉植物の増え方がドラマティックだから。

多肉植物には「葉挿し」という増やし方があって、落ちた葉っぱ(親葉)が、蓄えてる養分や水分を絞りだして、子を芽吹き、根を張り、自身は尽き果て土へと還る。

写真は、今まで朽ちたどの親葉よりも懸命に「与えた」感じが伝わってチョット感動した親葉。

なのに、他のどの新芽よりも小さく、先が見えない小ささのまま親は朽ち果てていて、すごくドラマティックだなーって。

ふつうに枯れていく親葉はこんな枯れ方をしない。もっとクサクサっと枯れていく。

でもこの葉は、筋張ってて緊張感がある。最後の最後まで諦めなかった、いわば「お産」のような凄まじさを感じた。

だからこんなに多肉植物にだけはハマるんだと思う。

芽吹いた子には根もなく、わずか3mmの体で根をだす体力があるかなんて、考れば目を塞ぎたくなるけど、わたしはこの子がすごく好き。

多肉植物は人生を感じるから、好きなんです。