突然、押入れの片付けをしようと思った。
貧乏性の私はなかなか物が捨てられず、押入れの中にはいらない物がごろごろしている。
さぁ頑張るぞ!と張り切った矢先、手紙の入ったダンボールを開けてしまった。
文通が好きな私は当然貰った手紙も山のようにあり、それは全て大事にとってある。
その中から、とても懐かしい手紙を見つけた。
私のとても大事な人からのものだった。
その手紙をもらった時は、お互いがお互いを
「自分の人生においてただ一人の人」
と思っていて、その人以外は愛せないと思っていた。
「愛してる」なんて言葉では表せないくらいその人への想いは深いものだった。
そんな彼からの手紙は、ひと言ひと言がとても胸に響き、今でも目頭が熱くなってしまうものだった。
お互い、今は別々の人生を歩んでいるけれど、私はいくつになってもこの人のことは忘れられないんだろうなぁ。
・・なんて、昔の思い出に浸っていたら、すっかり片付ける気力をなくし、私のガラクタはそのまま押入れに戻されるのであった。