さて、設計図が完成すれば、いよいよ施工開始だ~! で、先ずは基礎から~

「ベタ基礎」
 地盤全体にまんべんなく鉄筋コンクリート入り基礎を配する形の基礎
 → 建物を面全体で支えられるためとても強度がある

「布基礎」
 逆T字状の断面を持つ鉄筋コンクリート入り基礎を、

 柱や壁などの下に打ち込む形の一般的な基礎
 → 建物を点と線で支えるため強度はやや落ちる

「単独基礎」
 建物それぞれの柱の位置に単独で設けられる形の基礎
 → 建物を点だけで支えるため、強度はかなり落ちる

と、ネットで調べると基礎にも様々な構造があるようだ

今回はDIYレベルでも簡単、且つ 小屋程度の建物ならこれで充分だろう?
ということで、単独基礎で行う事にする

更に単独基礎と言えど、基礎材も色々とあり

「ブロック」
 市販のコンクリートブロックを用いた基礎
 → 材料はどこでも手軽に入手出来るが、
   無筋コンクリートを用いるため強度は弱い
   市販の物置などを置く時の基礎材として用いる事が多い?

「ピンコロ」
 束石(別名 ピンコロ)と呼ばれるコンクリートの塊を用いた基礎
 → 材料は比較的どこでも入手出来、強度はブロックよりもやや強い
   ウッドデッキなどの基礎として用いる事が多い?

「ボイド管」
 紙で出来た筒、これに型にしてセメントを流し込む作の基礎
 → 必要に応じて鉄筋を入れる事も出来るため、強度も調整可能か?
   斜面に作るデッキのように基礎で高さ調整が効くので
   このような場所に用いるのが多い?

他にも、調べれば調べるほど様々な基礎材が出てくるが、今回の基礎材にはピンコロを用いる事にする

基礎の構造と材料が決まったので、次に行う事は整地~


我が家の土地は斜面になっているため、道具小屋を作る部分を平坦にしなければいけないのである!

先ずはザックリではあるが、草刈りが終わった部分で、将来ログハウスの裏になるであろう一角を、スコップで手掘りして平らにする

草刈りあととは言え、ガッツリ残っている雑草の根っこが邪魔をして、この整地作業はメッチャ難儀だった(だから ザックリ)


・・水平器で確認しながら、何とな~く平坦になった所で、その周り4隅に杭(正式名称は「遣り方」)を打ち込み、それぞれを結んだ線が水平になるように【同じ高さの位置】に印を付ける

ここで登場する便利グッズ?が「透明のホース」と「バケツ」と「水」

先ずバケツの中に水を入れ、ホースの片側の端をその水に浸けて固定する・・
次にホースの反対側を咥え、空気を吸い込みながら、ホースの中に水を通す・・
完全にホースの中に水が通ったら、咥えていた方の先端から水が溢れないよう高くする・・
すると、ホースの中の水は、バケツの中の水と同じ高さを保とうとする!

これを「サイフォンの法則」と言うのだそうだが、難しい事はさて置き

この法則を利用するためにバケツを遣り方の真ん中に置き、その中の水の高さが遣り方の中間ほどの高さになるよう バケツの置く高さを調整・・
あとはバケツに浸かってない側のホースを各遣り方に当てながら、ホースの中の水の高さと同じ位置に印を付けていく・・

これで、各遣り方の印は【全て同じ高さで揃った】という事になる!

専門用語?で、この行程を「水盛り」と言うらしい~

 

 

で、遣り方のこの印どうしを結ぶように横板を貼って行くと、この横板は全て「水平」になっているという訳だ!

因みに、この横板の事を「水貫」と言うらしい

あとはこの水貫間に、これから基礎を作ろうとする位置の上を通すように、目印(基準)となる糸を張って行けば、基礎準備は完了!

この一連の作業を「水引」、また張った糸を「水糸」と言うらしいのだが、全ては最初の「水」を使った事からくる言葉なのかな?

しかし「これを最初にあみ出した人は天才!」(←職人さんは普通にやってる?)

まあ~、そんな感動も覚えながら、始めての水引作業も完了したので、あとはこの基準に沿って、ピンコロを並べて行く~

それにしても~水引が終わっただけで、何となく職人になった気分でメッチャ満足!

               <水引完了!>

さて「続いてピンコロを並べる」と言ったが、ただ並べるだけでは基礎にはならない・・(当たり前)

先ず「ピンコロを埋め」
次に「セメントを流し込み」
最後に「セメントが固まる前に各ピンコロの高さを合わせながら水平にする」

という事で、最初はピンコロを埋める作業だ!

またしてもスコップを持って穴を掘って行く訳であるが・・

最初にここを訪ねた時にSさんからお聞きした通り、ここの地盤はメッチャしっかりしているようで、土の層 → 砂の層 → 岩盤層 という感じで、段々と掘りにくくなって行く・・

しかもこの時期、かなり陽気の良いシーズンになっていたため、汗が滴り落ち~
それを補う水分補給のため、持って来たペットボトルのお茶もアッという間に空っぽだ~

(これからは、水分対策も真剣に考えないとね~)

そんなこんなで穴の深さが40cm位に達した所で、今度は砕石を、厚さ10cm程で敷き詰め、打ち固める!

私はこの打ち固める作業のために「タコ」なる道具を用意していたが、柱材の残りとか、太目の薪や木の幹などがあれば、それでも充分代用になると思われた


最後にこの砕石の上にタップリとセメントを流し、その上にピンコロを置き、水平器をピンコロの上に乗せて水平を測りながら、且つ 水糸を基準にして位置をしっかり合わせながら、慎重にピンコロの位置を決める!

          <単基礎 穴あけ~砂利埋め>

(2個目からは位置決めの他にも、水糸を基準にしながら
 最初のピンコロと同じ高さになるような調整も必要なる
 → セメントが固まるまでの勝負?なので、かなり神経を使う)

そうこうしながら、設計していた通り、9個のピンコロを並び終えた所で、作業は一旦終わり!

              <単基礎完了!>

最後にブルーシートを被せ、セメントが完全に固まり安定するまで養生だ!

次回からはいよいよ本体の施工作業に入れるだろうか?

(基礎がうまく出来てますように~)