かいぶつとの一騎打ち
「なぁ、あの日のことを覚えてるか?」
ここは3090年の天空の町。幸紀は親友のひろとに話しかけた。
「え?あ、ああ、あの日はすごかった・・・」
これは3年前の3087年のことだった。みんなで楽しくわいわい騒いでいた時だった。
スドーンガラガラドーン
あまりにも大きい音がいきなりだったのでみんなあっけにとられて、音のする方を見た。
その時だ、ピーピーと警報装置が鳴った。すると一人の老人が
「みんな大変じゃ!い、今の音は何かが墜落した音っぽいぞ、みんな逃げるぞ!!」
しかし、老人のいうことを当てにしなかった。だが、みんながゆっくりしている間に
ゆうに5~6メートルぐらいの怪物ゆらりと起き上った。ガルルル・・・ウォーと
いううなり声が響き渡る。
その怪物は見覚えがあった・・・。なぜか怪物は動こうとしない。
「ん?あれって」
と幸紀は何かに気づいた。そうか・・・幸紀は怪物の正体に気づいた。
なんと怪物はロボットだったのだ!!
ササーヒュー
落ち葉がとんでいく。
怪物は長い8本の手をくねくねさせて、誰を襲うか決めている。幸紀はそろりと
下がっていった。怪物がやっと動いた。そして、一番前にいた若い男の人をわしづかみにして投げとばした。頭の中のコンピューターがそうするように命令しているのだろう。
その時幸紀は車で逃げた。ブルルと音を立てて。
ガチャッ
幸紀は自分のマンションに着いた。ここのマンションは209階建てだ。
住んでいるのは200階の290番だ。まず帰ると窓から外をのぞいた。怪物の位置は
20キロは離れた市街にいる。もっとよく怪物を見ようとしたら玄関のチャイムが鳴った。
ピンポーン ピンポーン
「へーい」
と幸紀は外に出た。外にはひろとがいた。
「なぁ、幸紀、新しい武器があったぞ」
といい、ライフルを取り出した。そして、弾を込めた。
「よし行くか」
といい、二人で怪物を探した。周りはビルや店が壊れている。二人でゆっくり歩いていると、怪物が近くにいた。幸紀は隠れて怪物を狙った。
カチャッ・・・ドーン
と音がして怪物に当たった。煙が立ち、またその中に弾を撃ち込む。
ドーン・・・ドン また当たった。よく見ると怪物は壊れていた。
ジジ・・・ジジジジジピージ・・・と音が鳴り消えた。
その時、輝く太陽が二人を照らしていた。