午後十時の映画祭・「白い恋人たち」&「時よとまれ、君は美しい」 | B級おもしろ映画館

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「白い恋人たち」   1968年    108分

  監督・クロード・ルルーシュ、音楽・フランシス・レイ

 

1968年にグルノーブルで開催された

冬季オリンピックの記録映画。

大会そのものの記録映画ではない。

監督・クロード・ルルーシュと音楽のフランシス・レイが

遊び心を持って、雪と氷の祭典を映像詩の様に描いている。

大会の準備に始まり、ド・ゴール大統領が係員から

毛布をすすめられるが、断ったりする映像をユーモラスに描いている。

スキーのシーン等の迫力ある映像もタップリと見せてくれる。

市川崑・監督が「東京オリンピック」で、スポーツ・ドキュメンタリー映画に、新しい風を巻き起こした。その影響を最初に表したのが

ルルーシュ&レイのコンビだった。

「グルノーブルの十三日」や「ペギーの歌」「キリーの歌」などの

楽曲が随所にちりばめられて、素晴らしい効果を上げている。

感覚だけで作り上げられたとも評されたが

素晴らしい映像美が、いつまでも心に残る。

スキーの距離レースなどの一部が、

編集の拙さが出ているのが残念だった。

この映画、初めて見たのは京都・パレス映画。

楽しい思い出も、辛い思い出もある映画でした。

 

「時よとまれ、君は美しい」   1973年   111分

 

ユーリー・オゼロフ (「始まりの時」)

マイ・セッタリング:(「最も強く」)
アーサー・ペン:(「最も高く」)
ミハエル・プレガー:(「美しき群像」)
市川崑:(「最も速く」)
ミロシュ・フォアマン:(「二日間の苦闘」)
クロード・ルルーシュ:(「敗者たち」)
ジョン・シュレシンジャー:(「最も長い闘い」)

 

以上8名の監督が、それぞれの思い込めて

自分の好きな方法で、好きなテーマでオリンピックを描いている。

私が一番好きなのは、やはり市川崑監督の「最も速く」です。

100メートルの選手達を、スロー・モーションと

極度のクローズ・アップで、選手たちの緊張感を描き出している。

アーサー・ペンの「最も高く」も優れた映像によって描かれている。

ジョン・シュレシンジャーの「最も長い闘い」はマラソン。

ここでパレスチナ・ゲリラによる選手村襲撃事件が描かれている。

ここでもスロー・モーションが多用されている。

楽しいだけではなかったオリンピックが浮き彫りにされた。

 

二本ともスポーツ・ドキュメンタリー映画として

優れた作品となっている。

熱帯夜の夜、しばし暑さを忘れさせてくる映画でした。

 

今日は、週一温泉の日。

午前中のあまり暑くない時に行ったので

気持ち良く温泉を楽しめた。

トンボが飛んでいたりで、季節が変わろうとしているようで

暑いのもあと少しと、思うようにしなければと感じた一日。