読書三昧の一日 | B級おもしろ映画館

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古い映画や映画館をこよなく愛し
なによりも面白い映画が大好きなオジサンのブログです

 

 

昨日の名古屋駅の隣のビルのクリスマス・ツリーです。

こんなの見るのも一年振りです。

 

今日は一日中、本ばかり読んでいた。

「巨大映画館の記憶」をまず読み終えて、

各映画館の上映リストを眺めていたら、

あまりの懐かしさに涙が出そうになった。

読み終えて何かないかと思ったら

橋本忍さんの本が目に付いた。

「橋本忍の世界」を読み直してみた。
私も一度は映画脚本家になろうと思い、ささやかな努力もした。
己の才能の無さに呆れ返り、これは直ぐに挫折してしまった。
その時に邦画、洋画関係なく、多くのシナリオを読むことが出来た。
公開された映画に関係なく、その時読んだシナリオで

今も印象に残っているのは
邦画では、水木洋子さんの「おとうと」
洋画では、チャールス・ブラケット&ビリー・ワイルダーの

「サンセット大通り」
この二つのシナリオは、映画に関係なく素晴らしい。
これ以上は、絶対に削ることは不可能と思えるセリフは

凄みすら感じる。
シナリオ以上の映画を撮った、市川昆とB・ワイルダーは、

天才としか言いようが無い。
 
もう一つ、残念ながら映画化はならなかったが
黒澤明&菊島隆三の「暴走機関車」がある。
これは本当に面白い。岩波書店・発行の黒澤明全集に

収録されている。
アメリカ側と黒澤サイドの意見が合わずに流れてしまったが
カラー・70ミリに拘らずに、何としても映画化して欲しかった。
こんなに面白いシナリオはそうはない。
後にJ・ボイド主演で映画化されたが

陰惨なアクション映画になってしまった。
 
映画は、先ず脚本ありきだと思う。
全てとは思わないが、これを忘れている映画が多すぎる。
「橋本忍の世界」に出てくる彼のシナリオは、

どれも素晴らしい物ばかり。
その名シナリオ・ライターが「幻の湖」という珍品?を作るとは
晩年の彼に何が起こったんだろう?
この本を何度読んでも分らない。

 

今日は、一日中暖かく過ごしやすかった。

猫たちも暖房なしでも、ノンビリと昼寝していた。

ミカンを食べながらの読書三昧、有意義な一日でした。