ジョン・フォードの空の色 | B級おもしろ映画館

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久し振りにジョン・フォードの映画を見ている。

名作中の名作である「駅馬車」と「荒野の決闘」の二本。

「駅馬車」は1939年製作、上映時間96分。

「荒野の決闘」は1946年製作、上映時間は97分。

両作ともモノクロ・スタンダード。

今回デジタル・修復版のDVDで見た。

ジョン・フォードは「駅馬車」で、初めてモニュメント・ヴァリーでの

ロケを決行した。ジョン・フォードと言えばモニュメント・ヴァリーと言われているが、この映画がそのスタートだった。

今回見ながら思ったのは、空の色です。

何度となくモノクロの画面に映るモニュメント・ヴァリーの空は

映る度に色が違っています。

流れる雲と、モニュメント・ヴァリーの壮大な景観の中を悠々と進む

駅馬車の姿が素晴らしいのだが、

それにプラスしている空の色が美しい。

何だか青みががかった空、雲の間に青空が見える様な空。

暗くにぶい色の空。モノクロの筈がしっかりと色が見える。

撮影は「駅馬車」がバート・グレノン、

「荒野の決闘」はジョー・マクドナルド。

静と動で全く映画のタッチは違っているが、空の感じは全く同じ。

この二本、モニュメント・ヴァリーを見ているだけで感動するが

警官と同じ画面に映る空の素晴らしさと、空の色の変化の楽しさを

味わう事がより深い感動を味わう事が出来る。

文句なしに面白い映画を二本も楽しむ事が出来た。

20世紀FOXの大プロデューサーのダリル・F・ザナックから

夕食の招待を受けたジョン・フォードは「あんたと晩飯を食わなきゃ

ならんという条項は契約にない」と断った。

これは「駅馬車」の製作を断ったザナックへのフォードの恨みが

言わした言葉としてハリウッドでは有名な逸話です。

男・フォードの素晴らしさは、こんな所にもあらわれている。

もう少し、J・フォードの作品を楽しもうかと思っている。

 

隣の市に住んでいる義弟の所に用があったので、

久し振りに行ってみた。

コロナの関係で行くのを躊躇していたが

ついでにお好み焼きのランチも行って来た。

美味しさはいつも通り、お腹一杯になり大満足。

帰ってきたら本降りの雨。雨にも降られず有難かった。