明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。
「グレン・ミラー物語」 1953年 117分
監督・アンソニー・マン 音楽・ヘンリー・マンシーニ
出演・ジェームズ・スチュワート、ジューン・アリスン
グレン・ミラーとヘレンの出会いから、結婚
スイング・ジャズの創始者・作曲家としての成功から
突然の飛行機事故でグレン・ミラーが亡くなるまでを
スッキリ、爽やかに気持ち良く描いた素晴らしい名画。
実在の人物であり、描かれているエピソードも当然真実。
その描き方も、非常にシンプルで、
必要以上にドラマチックにする事もなく
適度なユーモアでサラリと盛り上げ、
泣かせるシーンもあっさりとしている。
「ムーンライト・セレナーデ」 「真珠の首飾り」 「イン・ザ・ムード」
などの名曲も巧みに配されて、たっぷりと聞かせてくれる。
ルイ・アームストロングと仲間たちとの演奏場面は、正に圧巻!
この場面の色彩撮影が素晴らしい。赤、青、黄の色を
回転する照明器使い、画面をその色一色にするシンプルな構成で
素晴らしい演奏場面を作り上げている。
結婚記念日の「ペンシルヴァニア六ー五000」の演奏の楽しい事。
その他、それぞれの演奏シーンが実に楽しく描かれる。
二人の出会いから結婚に至る経緯も、淡々と描かれている。
ヘレンの病室でのシーンも、あっさり描いていて
決してお涙頂戴にしていない。グレン・ミラーが飛行機で行方不明に
なるシーンも悲壮感を拭い去って、サッパリしている。
ロケーション撮影も見もので、思い出の大学の構内を
二人で歩くシーンの情感は、テクにカラーの素晴らしさが際立つ。
製作、監督、主演のトリオは、これまでも、この映画以後も続くが
この映画がベストだと思う。
アンソニー・マン監督。西部劇、戦争映画、アクション大作と
沢山あるが、その殆どが暗い。ストーリーも画面も暗い。
そんな中、この映画だけが気持の良い、爽やかな映画となっている。
この頃「愛情物語」等、実在のミュージシャンを主人公にした映画が
多く公開されたが、この「グレン・ミラー物語」が群を抜いて素晴らしい。
ヘレン役のジューン・アリスンが誰よりも素晴らしかった。
何度見ても、グレン・ミラーの音楽と共に
映画の面白さ、楽しさに酔わされてしまう。
何度見ても、いつ見ても本当の名画を味わう事が出来る。
2019年のスタートに相応しい映画です。
今日は近くの定光寺へ初詣。
おみくじは吉。吉だが内容が素晴らしく感じた。
「いく月日 うれいの雲も今日晴れて、あさ日かがやく けさの嬉しさ」
最後に書かれていた文章、原文のままです。
商売、結婚、勝負は、すべて上手く行き、
これまでの苦労は全て報われてるとの事。
財布に入れてお守りにします。