ボッチャの大会が明後日に迫り、ペア戦、という事で、ちょっと緊張してます。
ところでゆきちゃんはボッチャより優先してる小学校に出向くゲストティーチャー「出前講座」という仕事
(謝礼が出るので…)を持っています。
私も視覚障害の方と今年の1月にその方が亡くなるまで4年ほど市内のほとんどの
小学校と中学校1校に多い月には16回ほど行っていました。。。
総合学習の一環で、同じ地域に住んでる障害者さん(車いすユーザー、視覚、聴覚)
達が学校に訪れて2時間ほどの授業の中で、その学年に応じて障害の事を知って
もらったり、一緒に出来るゲームや遊び(ブラックボックス、音当てクイズなど)を考えて共にふれ合い、
高学年になるとアイマスク体験や、点字で手紙を書いてもらったりして交流します。
各自治体や教育委員会などで実施している所もあるようですが、ここT市は小学校ごとに良く工夫されてるなぁ、
といつも思います。(大人が考える事より子供の方が独創的で楽しいが…)
中には失礼の無いように、と子供に注意する先生もいましたが、Tさんは子供のする率直な、
ちょっと失礼な質問でも誠実に答えていました。
そんなんで、Tさんは人気ものでしたし、先生方からの信頼もありひっぱりだこでしたw
子供達は低学年の頃から地域に障害のある方と接することで他の人を思いやる気持ちや、
困っている人にどのように声掛けが出来るか、自然に身に付いていくようです。。。
実際、町中や近所を歩いていると、積極的な子は「仲良し先生~!」と呼んで近づいてくれたり、横断歩道を一緒に
渡ってくれたり、ポストまで連れて行ってくれたり… ホント子どもって偏見なく自然体でいいですね。。。
Tさんにとって小学校でこどもとふれ合うことが生きがいだったように、ゆきちゃんも3年ほど前に、
事業所の出してるコラム誌にこんな事を書いていました。。。
「今では生きがいかな?小学校の出前講座」 という題です。
今日は、私すごくいい時間過ごしてきたんだぁ…
今、私は、広場のバザー店でこの原稿を口述筆記してもらってるんだけど、さっきまで近くの
小学校に行っていた。 4年生の子どもたちと一緒に給食食べたり、ゾロゾロと高松町道りを
歩いたり。。。 う~ん…知らない人には何の事だかわからないよねぇ。
じゃ、ちょっと説明します。 わたしの住んでるT市には地域に住む障害者が学校訪問する
「出前講座」があります。 私が関わるようになったのは4年前から。
社協さんとか幹福祉会とかを通して話があって、最初わたしなんかにできるかなぁ~
無理だろう…って思った。
重度の私たちは何にもやれないと思いがちなの…
でも私の場合、車いすサッカーやってるっていうのが、子どもたちと打ち解けるきっかけに
なったみたい。 「えぇ! サッカーやってるの~!」 と聞かれて、グループのリーダーの子とかが
すごい手助けしてくれた。
足の所にボールをけるタイヤの替わりにダンボールを折って、挟んでくれたり、子どもたちが
どんどん考えてくれた。
心配していたトーキー(音声ボード)での会話もきちんと子どもたちは聞いてくれたし、だんだん
「うん、いける!やれる!」 って自信がついて、楽しくなっていった。
サッカーだけじゃなくてリレーとか、おにごっこ、だるまさんとか、いろんなゲームをしたよ。
電動車いす用の本物の大きなボールも見てみたいっていうことで、監督にお願いしてボールを
持ってきてもらったり…
だいたい年に10回以上行ってるかなぁ? 1か月に4回やってる学校もある。
回数が多いとちょっとづつ慣れていくんだよネ。お互いに。
今日は体育館で自己紹介して、子どもたちが車いすに乗ったり、アイマスクをつけたり、
逆に車いすを押す側にまわったりする介護体験授業みたいのがあって、その後、実際にみんなで…
車いすや視覚障害のメンバー・先生・保護者・社会福祉協議会の職員・子どもたちか一緒になって
町を歩いた。 子どもたちはすぐにわかったみたい。
「あっ!この信号は障害のある人やお年寄りには短すぎるね!」 なあんて、スパッって言うから、
すごい感性だと思う。 実は、トーキー使う会話も、先生よりは生徒の方がよく聞きとってくれる。
よく、「今時の子どもはダメだ!」 と言うけど私はそうは思わない。 出前講座に参加して、子どもの
いいところいっぱい見せてもらっているから。
今はこういう活動を通して、子どもも福祉に目覚めてほしい、って思いがだんだん強くなってきて…
他の市でもやってほしいって思ってます。
子どもの育成につながるよ、って言いたい。 又それが同時に私たち障害者の生きがいにもつながる
と思うから。。。
ゆきちゃんがこれを書いてた日、わたしも視覚のTさんの出前で一緒に町を歩いていました。
残念な事にTさんはインフルエンザをこじらせて亡くなってしまいました。
そのころまで現役JWだった私は、将来障害が無くなることや楽園の希望を伝えていましたが…
生きがいだった出前講座にもう少し一緒に行きたかったかな。。。
今日もゆきちゃんは我が家の子供たちが通った小学校にゲストに呼ばれて行きました。
明後日会った時には又、子ども達からのお礼の手紙を嬉しそうに見せてくれるでしょう。
ゆきちゃん出前、お疲れさまでした。。。