【保護情報】孤児となったカルガモのヒナ | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは晴れ
JWCの佐草です照れ
 
さっそくですが、本日は保護情報をお伝え致します。
 
6月8日、カルガモのヒナが一羽保護されてきました。
一羽で泳いでいるところを発見し、周りに親や兄弟がいなかったため、保護したとのことでした。
大雨の翌日であったことから、一羽流されてしまったのかもしれません。
先に保護されたカルガモの兄弟と合流させてみましたが、初めの頃は『だれ?』とばかりに突かれていたものの、今では仲良く過ごしてくれています音譜
 
 
 
 
今年はカルガモのヒナのお問い合わせが非常に多く寄せられております。
『雛鳥や幼獣は保護をしないように』とよく言われますが、原則として私達も同じように考えています。
その理由として、まず一つ目は雛鳥や幼獣の保護は誤認保護がほとんどである為です。
 
大抵の場合、雛鳥や幼獣の近くには親がおり、一見いないように思えても餌を獲りに行っている最中・他の子どもを別の場所へ移動させている最中なだけで、しばらくしたらきちんと戻ってきます。
だからこそ、私達は皆さんに『雛鳥や幼獣を見つけたとしても直ぐに保護しないようにしてください』とお伝えしています。
 
【誤認保護について詳しくはこちらから】
もう一つの理由は、自然の摂理の観点からです。
この時期、様々な種の動物たちが同時期に子育てを行います。
親からはぐれてしまった子、巣から落ちてしまった子、雨で弱ってしまった子、そうした子達は、キツネやタヌキのお母さんの母乳の糧として、フクロウやオオタカのヒナの糧として、命を繋ぐ為の大切な役割を担っています。
片方の視点から見れば残酷なことのように思えますが、これが“自然”であり、無駄な命が一つとしてない尊いサイクルです。
 
そこへ介入するということは、新しい命へと繋ぐ貴重な機会を奪ってしまうということになります。
 
最後に、例えばその子を助けようと人工哺育したとして、その子が野生に戻った時にどれだけ長生きできるかと考えると、なかなか難しいだろうという点からです。
いくら大切に育てても、私達人間と野生動物たちは種が異なります。本当の親から学ぶはずだった餌の取り方や水場、危険な場所、ねぐら、食べてはいけないもの、そういったことを教えてあげることはできません。
どうしても限界があります。
 
私達も毎年のように雛鳥や幼獣を育てていますが、その間、人慣れしないように不用意な愛情は注がないようにと日頃から気を付けていますが、どうしたって愛着は沸きます。
そんな彼らの未来を考えた時、やるせない気持ちになるのです。
 
 
「かわいそう」「なんとかしてあげたい」そう思う気持ちは、痛いほどよく分かります。
しかしそこで、あえて手を出さないという理性と勇気もぜひ皆さんにはもっていただければと思います。
 
 
この子達が少しでも長く生を全うできるよう、私達も子育て引き続き最善を尽くして参ります!!おーっ!
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました虹
 
 
 
 

 

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一羽でも、一頭でも多くの命を救えるよう、ご協力いただけますと幸いです。

 

メラメラ6月30日までに200人目標メラメラ

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