皆さんこんばんは。
室中です!
大雨の影響で各地で甚大な被害が出ていますが、皆さん、ご無事でしょうか。
1日でも早く、被害が収束し、これまで通りの生活を送ることができますようお祈りしております。
さて、今回は保護情報と訃報です。
7月7日に、一羽のスズメが保護されてきました。
このスズメは、羽はある程度生えているものの、尾羽が短いため、まだ飛ぶことができず、嘴も黄色く、ふちが柔らかい状態から落巣雛だということがわかりました。
《今回保護された落巣雛のスズメ》
《成鳥のスズメ》
上の二つの写真からわかるように、成鳥と巣立ち前のスズメでは、嘴がわかりやすく異なります。
今回保護された落巣雛のスズメは、保護当初、ピーピーとよく鳴いていて、すり餌、あわだま、バイタルパウダー、ネクトン、ダイスキンを混ぜた餌もよく食べる様子もあり、元気はあるのかなと思ったものの、数時間経ってもそのうの膨らみがなかなか萎まない点に不安がありました。
やっと、そのうの膨らみが萎んだと思ったら、餌をあまり食べなくなり、頭を上げる姿が少なくなってきました。
翌日、ずっと俯いたまま、呼吸をするのも辛そうな様子でゆっくりゆっくりと深い呼吸をしていて、あと何時間の命かもしれないと覚悟をしました。
そして、それから約1時間後、静かに息を引き取りました。
亡くなった原因として考えられることは消化不良です。推測にはなりますが、この子がお母さんに見捨てられてしまったのも、そういった発育不良からではないかと考えられます。
とは言え、本当に最後までよく頑張ってくれたと思います。
保護当初、少し元気かもしれないと思っていたのに次の日には、亡くなってしまうという野生動物、雛の保護の難しさを改めて実感しました。
この子は、さとやま保護センターに埋葬しました。
生まれ変わったら、元気にのびのびと幸せになって欲しいです。
お読みいただき、ありがとうございました🙇♀️
【JWCから雛鳥保護に関するお願い】
今の時期は、鳥の子育てが盛んな時期であり、野鳥の保護件数が多いのもこの時期です。
この子のように、尾羽が短かったり、嘴の付け根が黄色だったり白だったり、羽がほとんど生えていなかったりする『巣立ち前のヒナ』を見つけた際には、まず、
近くに巣や親鳥がいないかを確認していただきたいです。それでも、巣が見当たらない場合や親鳥がいない場合に初めて『保護』という手段を考えます。
もし保護できなかったとしても、その子は他の動物のエネルギーになります。鳥の視点で言えば残酷なことのように感じるかもしれませんが、そのヒナ鳥たちもタヌキやイタチにとっては生きていく上で大切な食糧となります。
哺乳類もだいたい同じ時期に子育てを始めるので、もしかすると赤ちゃんを育てる為の母乳になるかもしれません。
本来であれば、人の手が加えられることのなかった命です。ヒナ鳥を見つけたとき、たとえ助けられなかったとしても、その命は必ず無駄にはなりません。他の動物の命に繋がったんだと思っていただけると嬉しいです。
今後、道端や公園、家の庭先などでヒナを見かけたとき、保護を迷ったときに今一度保護が必要なのかを考え直していただけたら幸いです。
※JWCは皆様のご寄付・ご支援により活動を行なっております。
一羽でも、一頭でも多くの命を救えるよう、ご協力のほど宜しくお願い致します。
↓こちらからよろしくお願い致します。