さささ寒いですね。
もう秋は終わってしまうんですね。とても短かった気がします。
今年も残すところ少なくなってまいりましたが、残り二か月、頑張っていきましょー。
さてさて、本日は鳥獣保護に必要不可欠なもの、ミルワームについてお話します。
このブログでも、度々登場する彼らですが、このブログをお読みの方の中には何のことを言っているかわからない方もいると思います。
なので今日はその辺について話そうと思います。
僕は小さい頃からの癖でミルワームと言ってしまっていますが、これは本来の名前ではありません。ミルワームは正式名称を『ミールワーム』と言いまして、意味はそのまま、『ご飯用の虫』ってところです。主に、鳥や爬虫類用にペットショップで売られている食用昆虫です。
ゴミムシダマシという甲虫の幼虫で、成長すると2~3㎝程度になります。
ペットショップに売っている状態だと、ミルワームは、ふすまが敷き詰められた容器に入っています。ふすまとは、日本家屋の部屋の扉のことではなく、木材を薄く切った破片のことです。
ミルワームはその木材の破片を食べて、容器の中で生きています。しかし、このまま鳥にあげるのは実はあまりよろしくないのです。
ミルワームは何でも食べます。唯一苦手なのが水気で、水気たっぷりの野菜なんかを与えると次の日には死んでしまうこともあります。けれど、乾燥させた野菜や果物、肉類、他にも家庭で出た食べかす(手羽先の骨なんかも食べますし、トウモロコシの芯もペロリです)を与えてもいいです。しばらくそうやっておくと、蛹になります。その蛹も数日すると成虫になります。
この成虫のいいところは翅はあっても飛ばないところです。なので、ある程度の深さの容器に入れておけば逃げ出すことはありません。成虫は放っておくと卵を産み、増えていってくれます。
とても簡単に増やせるのがミルワームの利点です。
ただ、ミルワームは食べたものがそのままミルワームの栄養分として溜まるので、あまりにも食べかすばかりあげていると、大して栄養のないミルワームに成長してしまい、餌として使っても鳥や爬虫類を栄養失調で死なせてしまうこともあります。
そうならないために、ミルワームには小松菜を乾燥させた粉などを与えて育てるといいらしいです。
ミルワームはさとやまで保護している鳥達にも大事な生命線となっています。
本来はもっと色々な虫を与えるべきなのですが、エサ入れから逃げず、通年捕獲できる虫というのはなかなかいません。餌としてはかなり有用で、栄養管理も気を付けることで解決できるのですが、いかんせん値段が高く、さとやまでも消費量が多いので、育成が追い付いていないという現状もあります。
さとやま保護センターのミルワーム育成班も日々、成長をしているところです。