実は、先日コイヤキではトムソンガゼルやトピの出産ラッシュだとお伝えしましたが、マサイ族では、言わば子供達の「割礼」ラッシュ？が始まったようです。この儀式はマサイの人達にとっては、大きなセレモニーです。「今日はどこどこで、1人の男の子の割礼が行われる」と最近立て続けに聞いています
どうしてこの時期に行うのかとディクソン・ナバーラに聞いてみました。それは単純に学校が休みに入るからだそうなのです
【マサイの割礼】
1、理由～どうして割礼を行うのか？
エイズや梅毒から身を守る為との事です。
2、時期 男の子：14歳～18歳まで 12月に多く行われる
女の子：11歳～18歳まで 12月に多く行われる
3、痛みが収まるまでの期間 男の子：約2週間
女の子：男の子よりも少し遅いとの事です。
4、割礼から成人と認められるまでの期間： 男の子：2年間
女の子：2年間
この２年の期間を過ぎるまでは、結婚は出来ないとの事です。言わば、子供と成人の中間地点の時期との事なのです。
理由として性的な病気から身を守るとのことでしたが、やはりこの割礼を行うことは、大人と認められる、逆に行わなければずっと子供とみなされると言う訳です
その為、特に男の場合あいさつにも違いがあります。成人と認められる事によって、それまではあいさつの際、目上の人に自分の頭を差し出して、手を頭に置いてもらっていたのが、今度は手で握手を出来るようになります
自分の父親に関しては、それまでは頭だったのが、今度は肩に手を置いてもらうようになるそうです
とにかく、この割礼はマサイ族にとっては大人と認められる為に避けて通れない、登竜門のようなものです。これを行うことによって、青春期を過ごすことが出来るとの事です。（痛みは相当らしいですが･･･）
現在は、法律で女の子の割礼は禁止されています。その為、その女の子が拒否をすれば割礼は行われません。女の子に割礼を強要し施した親は、逮捕されるとの事です。要は女の子に関しては、その家族によるところがあるようです
しかし、マサイの男の子にとっては、割礼は絶対に避けて通れない道なのです