マサイの放牧 | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

今日の夕暮れ時、フランシスから誘いを受けましたかお事務所の近くを牛がいっぱい通り過ぎているのを見て、「牛を見に行こう」との事でした目

 早速準備に取り掛かりました。準備・・・??前回、マラリアンタという町まで歩いた時に渡された長い棒を取りに行ったのですかおこれは、スワヒリ語で「フィンボ」英語では普通に「スティック」です。使い道は、牛をコントロールする事、ヘビなど撃退するため、自らの身を支えたり・・・と色々な使い道があります。


 そしていざ、牛が歩く中を一緒に行くことになりました馬多くの牛が歩く中をマサイの人達と一緒に歩いていると、本当に放牧の仕事をしている感覚になりました。しかし、そう思ったのもつかの間ですあせる
 

 放牧とはただ牛と一緒に歩いて、牛を見守ることではないのです。彼らのキャンプ場所まで到着しました。(テンポラリーな場所だと言っていました)見たことがある人もいるかと思いますが、マサイの人達は木の枝でバリケードを作るようにして、その中に多くの牛を入れます。


 今日出会った人は牛300頭程、ヤギ・羊200頭程をそこに入れているとの事です。この囲いがある事で、ライオン等の肉食動物から家畜を守るのです。
ライオンだけではありません。牛を盗もうとする人間からも守らなくてはなりませんショック!


 という事は・・・当然マサイの人達もその囲いの中で寝泊りするのです。その囲いの中に入れてもらいましたが、子牛や小さな犬の赤ちゃんまでいましたわんわん


 そして人間の寝る場所は、ビニールを枝で支えて屋根を作った、人が1人寝られる状態のスペースがありました。今回この囲いには5人のマサイの人達が寝泊りしているとの事ですやや欠け月もちろん男性のみです。

 夜中は寒いので、寝床の近くで焚き火をします。食料は?と聞いたところ、ウガリとポリッジ(ウジとも言います。トロっとした、主にとうもろこしの粉を溶かしたもの)だけとの事です。もちろん、牛乳もあります! 取れたてのミルクで飲むチャイは美味しいことでしょうコーヒーラブラブ!


 このようなキャンプ状態は2.3ヶ月、長ければ半年近くも続くことがあるとの事です。家畜や犬の赤ちゃんがこの期間中に生まれる訳ですね。


 そして是非体験して欲しいのは、この囲いの中の土が絨毯のように柔らかいのです。牛の糞で作られた絨毯のような柔らかい土は、歩くととても気持ちがいいです。牛と共に生活するマサイの人達にとっては、これが普通の仕事なのでしょう。まさに、放牧のプロフェッショナルです王冠1