初マタツ乗り換え案内アプリ・MatNavi | JWC NEWS

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野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

アプリ開発しました!

日本の交通システムはかなりハイテクで、携帯アプリに存在する乗り換え案内アプリも日本人にとって当たり前で欠かせないアプリです。
では発展途上国はどのような交通手段があるのでしょうか。


ケニアの交通システムは日本のようにタイムスケジュールや金額もはっきりしておらず、乗り合いバスが存在します。ケニアだけではなく、アフリカのほとんどの国は同じく乗り合いバスシステムで交通システムは動いています。この乗り合いバスはマタツと呼ばれており、グラフィティーでボディーはデザインされ、ほとんどのミニバスに音楽システムが設置されておりタウンはいつも賑やかです。


現在ナイロビには90以上ものバスルートが存在し、14人乗りのマタツ(ミニバス)が走り回っています。営業時間はだいたい朝5時から11時ですが、24時間営業を行っているルートも存在します。マタツの他にバスも運行していますが、乗れる人数が増えるだけで運行ルートは同じです。もちろんバスの方が乗り心地が良くてマタツみたいに乗り合いではないので楽かもしれません。


マタツにはタイムスケジュールが存在しない為、マタツを捕まえるタイミングが分かりません。しかし、一つのルートに50台~100台以上のマタツが運行しているので待ち時間はだいたい10分~20分以内くらいです。マタツ業界でもっとも疑問に思うのが、交通案内システムが無いことです。90以上ものルートがナイロビに存在しつつも、だれもこのルートをまとめるインフォーメーションの看板やチラシなどを開発していません。



では皆はどのように自分が行きたい場所のルートを調べるのでしょうか?



インタビューをしてみたところ、50%の人は友人や行き先の人に聞くと答えました。そして残りの50%の人は、マタツのコンダクター(車掌)さん、又はドライバーに聞くと答えました。簡単に言ってしまえば、ほぼ100%の人が友人もしくは車掌さんに頼っているという事です。


この問題を気付いたのは、ケニアで知り合ったある日本人がホームステーしに来た時の事、彼はインターンシップの活動でナイロビに滞在していました。しかし新しい場所に行くたびに、毎回僕に相談しに来ていたのです。現地に20年住んでいる自分でも、90ものルート全ては把握していません。この時にマタツルートの情報システムが必要だと思い、大学4年のプロジェクトとしてアプリ開発に挑戦しよう決意したのです。


日本とは違う交通システムですし、日本ですでに開発されているモデルとはまったく違うので、どこかららスタートしたらいいか迷いました。まずはリサーチから入り、資料をたくさん読みましたが、アフリカの交通システムをまとめるインフォメーションシステムを開発した人は過去にもいませんでした。


まだ諦めるのは早いと思い、自分なりにこの問題を解決できる方法を見つけながら、インタビューやアンケートを配りながらプロポーサルを作成したのです。


2011年の9月に大学でプロポーサルを出し、このアイディアが通った事によって開発に進みました。
自分はまだアプリ開発の経験が無いなか、プロジェクトを進め、いつ頓挫するのもわからない状態でリスクを伴いました。スクラッチから学ぶJAVA言語、このプロジェクトに参考になる資料も無い状態でどう進めていこうと悩むばかりでしたが、決めた事は成し遂げると決心しました。友人からのサポートや教授のアドバイス等で開発が順調に進みました。

これからも全ルートを制覇するまで諦めず続けていきたいと思います。今後のケニアの為にも、いつかこのアプリは有効になると信じています。
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