1ヶ月近くに渡る日本出張を機に、社内のソフト開発業務にも関わるようになった自称”老害女”。昨日、日本の親会社と打ち合わせをした際、フルボッコの目に遭った。
原因はこちら側の準備不足。そのせいでわたしは日本側の重鎮に「プロ意識に欠ける」とお叱りを受けてしまった。「そんなこと言われましても、そもそもわたしはITド素人なんですよ。文句なら、わたしに説明役を押し付けた現地人開発者たちに言ってください」というセリフが一瞬頭をよぎったが、下請け他社を含め総勢20名近くが参加するオンライン会議で、それはあまりにも大人気ないと思い、代わりに深く息を吸った。
それを今日、出張でオフィスにやってきた日本人社長(親会社の社長でもある)にぶちまけた。「まったく、うちの社員たちがあそこまでポンコツだとは思いませんでした」とか「あんなポンコツ連中と一緒に仕事をするのはもうイヤです」と言いたい放題。
「日本語が不自由な開発者たちは仕方ないにしても、わたしをサポートするはずの現地人ITコミュニケーターたちも知らんぷりだったんですよ。あんなポンコツ、全員クビにしましょう!」とヒステリックに叫ぶ老害女。
もちろん社長もわたしが本気じゃないと分かっている。ただ然るべき人に話を聞いてもらって、ガス抜きしたいだけなのだと心得ている。
「それでもBlueさん、その”ポンコツ”っていう言葉はよくないな。だってみんな一緒に仕事をする仲間なんだしさ。そもそもそんな言葉、最近の日本人は使わないよ」と社長。「じゃあ、どう言えばいいんですか?」と眉間に皺を寄せたままのわたし。
すると社長はしばらく考えた後、こう言った。「例えば、”脳なし”とか」
一瞬、わたしはフリーズ状態に陥った。”脳なし”という言葉は、”ポンコツ”よりひどくないか??
堪えきれなくなったわたしは、会議室の外まで聞こえるような大声でゲラゲラ。オフィスで仕事をしていた連中は、「叫んだり、笑ったり、Blueさんはついに気が狂ったか」と思ったのだそう。
でも社長のおかげで、昨日のイヤな気持ちが吹っ飛んだ。明日も日本側と同じテーマの打ち合わせがあるが、イラっときた時はわたしの周りに座っている”脳なし”たちをにらみつけてやろう。