著者: 京極 夏彦
タイトル: 魍魎の匣


あのね、タイトル相変わらず読めませんて…
まぁ、 魍魎くらいは読めますわ。
私、小学校の時は、漢字テストは落としたことはございませんので…
でも「匣」って字が読めへんかった…相変わらず読みにくい字を使いなさるお方ですゎぁ。

それはさておき…

人として常態でいるかいないかの『境界線』の話は、
このシリーズでよく扱われてんやけど、
私は昔、その『境界線の向こう側』に憧れた時期があって
それは単に、現実逃避だったんやけど
逃げ切れなくって今に至るって感じかしら。

この京極堂シリーズもそういった境界線を超えそうで超えられない主役の一人である関口巽という小説家が事件に巻き込まれてしまう。
そして境界線の上でユラユラしてしまうんやけど…

事件は複雑そうに見えて、実はそんなでもないって感じ。
でも、考えさせられることはいろいろあった。

人間として生きるとはどういうことか

いろんな意味でそれを求めてる人たちが起こしてしまった事件やけど
掘り起こさなかったら事件とは言わなかったんかもしれんなぁ

少し思った。

読み終わると同時に私もまた、現実に引き戻されてしまう。
やっぱりまだどっかに逃げたいんかもしれんなぁ…