前川第二公園春眠暁物語 | 「私は区画整理地のまっただ中で笑うんだ♪」

「私は区画整理地のまっただ中で笑うんだ♪」

藤島住宅 岩原 賢太郎 の 営業日記

この写真の奥に写っている白い車の運転席に、

私がいる。

この日は風が強く、寒くて。

病み上がりだった私は、シュティルタウン川口(第26期前川)現地初売出しにかかわらず、

退避した。

(実際には、この写真は私が撮影しているので、あの車の中は無人である)

 

外に比べて車の中はほどよくあたたかく、心地が良かった。

ぼんやりと眺める前方の景色は敷地面積2,525㎡の「前川第二公園」

どこかのお母さんと小学3年生くらいの娘さんだろうか、テニスをして遊んでいる。

お母さんは娘が打ち返しやすいように丁寧にボールを返しているが、娘さんの方は全力。

お母さんを打ち負かすかのような勢いで打つため、ラリーが続かない様子。

ほどなくお母さんはベンチに座り、スマホを取り出して操作し始めていた。

 

私は心地よい空間の中でいつの間にか微睡んでいた。

ハッと目を覚ますと、テニスは娘さん一人で続けられていた。

元々、ボールにゴム状の紐がついているものだったので、一人でも遊べるようだった。

それでもやはり、ラリーは続かないようだった。

そして、いつの間にかまた私は微睡んでいた。

 

ハッと気づくと、今度は娘さんの弟さんのような子が現れていて、二人でテニスのラリーを展開していた。

多分、あの3人はこの公園の近所に住む家族なのだろう。

お父さんは私と同じく土日出勤なのだろうか。

家で疲れて休んでるのだろうか。

それとも他に事情があるのだろうか。

いろいろなことをひと時の間に想像したりしていた。

 

それは、前川第二公園の木々のアーチから垣間見る家族の物語の一片だった。

そこに在る風景は、毎日違うのに昔から変わらない。

そんな風景が在る暮らしは特別なものだと私は思う。

 

以上。

 藤島住宅 岩原 賢太郎