うまれそこなったことばが
からだのなかで泣いて、、、
(櫻井郁也『トラ・ラ・ラ』ノートより)
写真は「CHILD OF TREE」(2014)という作品のひとこま。
いま思えば、転換点になった舞台。
樹の子ども、というタイトルからは想像できないと思うけれど、これは実は、放射能に関わる思考と感情から出てきた作品だった。福島原発のことも、きっかけになっていた。
この土日に上演が迫った新作『トラ・ラ・ラ』にも、この作品はつながっている。
現実の生活や出来事のなかで受けとめた「こと」や「ことば」が、いったん身体の中で解体されて、一種のエネルギーというか、力の波になって、身を突き動かす。
ダンスは直接なにかを意味するものではないからこそ、その根底には、切実な言葉と思念が、存在する。