
ウィーン郊外にある、画家のフンデルトヴァッサーによる集合住宅を訪れたときに、気付けばかなり長くその場に立っていた、
あの感覚はいまだに言葉にならないのですが、
何かびびっと感じた、その感覚をときどき思い出すのだけれど、
その人が書いた文を最近になって一つ知ることができ、
とても興味をもちました。
「自分の足が美術館の階段を登るときに描く線は、
その中に陳列してある絵の線よりも重要なものだ、
とわたしは敢えていいたい。
その線はけっして直線でもなく、混乱した線でもない。
それは微細な点まで存在理由をもっている」
瀧口修造全集から見つけたのですが、妙に合点がゆく一言でした。
これを書いたのがフンデルトヴァッサーだと知らなければ、
ダンスする人の言葉のように思えてしまうかもしれないと思いました。
舞台が迫ってくるなかで練習をしていると、どうしても自分の言葉に囲まれていくのですが、
それとバランスをとろうと欲求がはしるのか、
こういう時に限って色んな他者の言葉をおもいだして、
おもいだす言葉ことばにハッとしてしまうことがあります。
観たもの、聴いたもの
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