火曜日にフリークラスを行いましたが、さいごのほうでドビュッシーの曲を踊ってもらった時間が印象的でした。
時間をかけて身体を温めたり対話をしたあと、音楽を聴いて思い思いに踊ってもらいました。
この日は特に親しまれている「月の光」を踊ってもらいましたが、外の新鮮な空気や光線が身体の中に入って、それが身体のなかを満たしてゆく、そして内部にできた空間が広がって、その広がってゆく力が、身体から外に向かってもう一度、にじみ出るように出てゆく、そのように見えてきました。
リラックスを促す力と高揚感を呼び醒まさしてゆく力が、こまやかに往復して身体に働きかけてくるような、対流のようなものをドビュッシーの音楽から感じることがしばしばあり、ちかごろは、あらためて興味が深まっています。
ドビュッシーの音楽を聴いていると、とりわけ、身をほぐして音楽に気持ちを深く傾けてゆくと、音や静寂と一緒にからだの質が変化してゆくように感じることがあります。
また、音楽の体験を通じて、それを紡ぎだした作曲家や演奏家の精神に自分の内部が洗われてゆくような感じがしてなりません。
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