冬には木をみたくなる。なぜかな。
つい木のそばを通りたくなる。

そして、少しだけでも、ぼんやりと眺めていたくなるのだ。

木はしっかりと立っている。
だけど頑張っている感じじゃなくて、大らかだ。
太陽と地球を結んで、
その立っている姿に、
寒ければ寒いほど、
見惚れる。

そして、どこまでも染み込んでゆくように根は奥へ奥へと入ってゆくのが、思い浮かぶ。

直立する幹は地の底から噴出してきたようだし、
ワッと伸びた枝は、
落下する雷光のスジが生命に刻印されたようにも見える。

ひとつの木が立っている。そこには、強烈な力がある。あぁ、、、。