早朝の地震は怖かった。

大事に至らなかったのは幸いだけど、東日本震災の影響によるものだと聞いて、驚いた。

なんだか過去と未来が作用しあっているようだ。

記憶は予感のはじまり。

地震のたび、原発がまた爆発するのではと、びくびくする。神経が磨り減る。薄気味悪い。あれだけの経験をしたのに、理不尽な足踏みが続く。

自爆装置を抱えて火山で暮らしているようだ。

自然の力には抗いがたい。
いや、惑星という生き物の力だ。
僕らは生き物の背中に住んでいるのだと思う。

地球自体が生き物で、僕らも生き物。共存者だ。だから、どこかで運命も結びついていることを忘れるわけにいかない。

人は自然の力には抗いがたい。だけど、人は人の力には抗い得るにちがいない。おかしいものにはおかしいです、と。言い続けるだけでも、いや思い続けるだけでも、小さな声や小さな思いが長年積み重ねられ大きな波を生むことになると思う。

地震のたび、原発がまた、と、、、。

こんなとき、僕は、ただただ無力に怖く、目や耳をこらしてゆくしかなく、無性に心配が膨らんでゆくのだけれど、

それがカラダのなかで怒りや希望や恥じらいや叫びや音楽と、混然と渦をなして、立ち尽くしたり、踊りにもなるかもしれない。その前に、言葉を持たぬまま、ノー、ノーモア、というような気持ちを膨らませつづけるのだろうと思う。

ごく生理的に、ただ生き物として、なのだが。