忙しい時など、わざと数分でも部屋を暗めにしてキャンドルの灯りを眺めると気持ちが入れ替わるから不思議だ。人のカラダは大部分が水なのだと聞いたことがあるが、物理的には当たっているのだろうけど、僕はどちらかというと、人のカラダは大部分が火で出来ているという実感のほうが強い。人は立つ。なぜか。それは炎として燃え上がるから、と思えてならない。誰かの立つ姿の輪郭は、そのまま、その誰かの火種の勢いや息吹く強さの加減なのではと思えて仕方ない。のは、色々な人が踊る姿を見ているからか。踊る姿、すなわち、躍る姿。それは燃え揺らぐ炎に似ている。人は一雫の水でありながら人は一閃の炎ではないかと思うこと多い。