原っぱがあり、残雪が薄氷になって一面を覆う。
保育園の先生かと思うのだが、
ゆっくりと歩く女性のまわりを、
着ぶくれして鞠のようになった幼児たちが、
まとわりつくように遊ぶ。
パリパリと氷を踏む子。
お友達に手を引かれて滑る子。
広い氷の原に乱反射する陽光が、
余りにも眩しいので、
地面がないように見える。
子らも空中に浮かんで、
蝶のように見える。
現実が、夢より美しく見えることがある。