クラス終りにいただいていた質問に答えそびれてしまったので、ちょっと稽古の延長みたいな話。

皆さんどんどん動いているさなか、「踊るときにはいつも、この三つは意識してほしい」と、口走ったようで、あれは何と何と何、だったの?というご質問。忘れるといけないので、とりあえずココにさらりと書いておきますと、、、。(お読みになっていただいてるとラッキーですが)それは、この表題どおり「重力、光、速度」この三要素、あるいは、この三つに対する意識をいつも、ちょっとばかり気に止めて踊ってみてはいかが、という提案でした。

重力、光、速度。

これが全てではないが、少なくともこの三点バランスは僕の感じでは、「からだ/こころ」が生き生きしているかどうか認識する大きなチェックポイントなのでありまして、それでポロリと言ったのでしょう。

如何様にも解釈してね、と前提しつつ、例えばを速記しておけば。

まず重力。大地と天空に関わる力。自然の力の感受。存在の実感。
何よりも稽古の一番は、これ。リラクゼーションもウォーキングも呼吸法の基本も、ストレッチもストレス管理も、まあ、概ね普段の基礎練は、これに関わります。
踊りは重力との戯れから、と言ったら大仰かもしれないけど、やはり地上に生きる限り僕らは重力と共にあるわけで、喜び悲しみ全て身体は重力への関わり方で表出するんではないかしら。
気持ちでは、落ち着き、丁寧さ、身体の隅々に対する配慮、場所や他人と関係している感覚、己の存在しているどっしり感、足場の確かさ、納得の仕方、上手下手の見極め、冷静さと集中力、すなわち現実感全体。

光、と形容したのは上に向かう力。何かを変えようとする力。ジャンプしかり、回転しかり、豊かな胸や腕しかり、表情しかり。
感覚の解放、想像力、そして、技術への興味や思い。自然に対して自分自身を出し切ってゆくエネルギー。その力学は自然にあるというよりは、やや意識的に生み出す力でしょうか。これは重力と関わりながら軸を生み出す力でもあるのではないか。表現の豊かさにも関わるのではないかしら。
心理的には例えば夢とか希望でも良い、目標でも良い、上に向かう気持ち、軽やかさに関わる全て。そのなかには、視線の働きと、首、肩、背中の力みを抜くという身体面の事もあり。

そして速度。
スピード感覚。リズム感覚。コントロール。ダイナミクス。迫力。抒情。強さと弱さ。しなやかさ。
速度とは、タイミングそして、良い呼吸リズム、そして筋力の活用。
感情の高まりとか熱量もここに大いに関わります。それから肉体的には反射神経やコアの筋力も。加速、減速、停止、そんな、速度の意識と実現は、踊りの鮮やかさを生み出すし踊り手自身の精神的な解放と親密につながって全身のしなやかさに結びつくはず。

こうやって書いてると、ちょっと教則みたいでやんなっちゃうので中途半端ですが、このへんで。

まあ、目標として、ちょっと意識して、でしょうか。言うは易しヤルは難し。ゆっくりのんびりやらねば楽しくありません。

ともかく心と体のシンクロ、気持ちの切り替え、内と外の関係など。に関する何かとして、ご参考くださいまし。大雑把ですが、きめ細やかにはクラスで改めて、動きながら踊りながら、何よりも楽しみながら、お付き合いいただけると嬉しいです。

ちょっとカタい記事でした、失礼しました~っ!