過日、あるダンスカンパニーに出張ワークショップを行った。舞踏の出前レッスン、プロ篇でした。
ストリート、ジャズ、クラシックなど、それぞれが教えたりステージをしたりしている方々が混成して結成しておられる。
みな初対面。稽古場に招かれた。オハヨウございますっ!!さすがプロだ。あいさつから稽古の幕がバンと上がる。
時間ギリの到着となってしまったが、気持ちが入った空気で迎えてもらった。うれしかった。
こちらもモードが瞬間に入る。まったりしたくない。アタマん中にあった解説とか自己紹介とか、いらないな、これは。

すぐにジャンピング・脱力・またジャンピング・ランダムウォーク。一緒に動く。
動きを見せるのが一番の自己紹介と思ったから。
前哨戦として、リリーステクなどのモダンも交ぜる。グラウンディングやフッキングもさりげなく挿入して基礎を互いにチェック。レベルの狙いを見つける。こちらの程度もさらし動く。動きについてきてもらいながら、しゃべる。
動きを絶やしたくない。カラダもアタマもココロも、動かし続けよう。2時間続いた。肉体との旅だ。
コレつらいっ!思わずの声もあったが、それがまたデカクて良い。

プロの身体は、ある意味、構造化された身体でもあるから、それを壊してしまいたい、という感じがある。
すいすい動いていたカラダが、じょじょに吃音し、とまどい、ガンバリ始める。
じわじわと本音の汗が出始める。殺気もにじむ。
挑戦が始まるのは凄いことだ。どんどんヘタをやりましょう。
ちゃんと立てねえよ。チャントって何よ。あ、歩けマセン。で、どうすんのよ。息、してる?

飼いならされたカラダを「ほどく」、カラダを飼いならしてきたアタマを「ほどく」、カオスを受け入れてゆく。
いつしか、僕自身にも言い聞かせているみたいだ。いつしか、一緒にガンバッテいる。デタラメをこそ。
ガンバルを越えてゆくほど頑張り方を探せば、スッと力が抜ける瞬間も来るかもしれない。これは、今日ダンスクラスでもつぶやいた言葉だが・・・。ともかく、

あと一曲、あとこの動きだけ、あ、このトレーニングがあるからこれだけ、ではもう一曲だけ。と・・・。
残り時間を絞りきるように踊り倒したあと、僕の最もシンプルなエクササイズ「ひかりの柱」でEND。
パッと笑顔が広がったから、ほっとした。
メシ行きましょうよ。喰って、ボッとして、畳み込むように話が始まって・・・。
なんか裸になれた気もする。良かった。カンパニーのみなさん、ありがとうございました、また呼んでくださいねっ!


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