やはり白という色は身に迫る。虚空、浄化、いいえそんな一言では言い尽くせぬ。長らく、踊りのテーマとしてきた。
日曜美術館がジャコメッリの写真展について特集放映していた。作家・辺見庸さんによる解説は、写真論をこえて今の世に迫る。再放送などあれば、ぜひ参照されたい。ジャコメッリの写真に出会ったのは、大学生の頃だった。真っ白な画面に、黒衣の神学生たちが輪舞する。沈黙とはこれか。生きるほどに光と影の陰影は濃く刻まれる。世にも、己にも。逃げることは出来ない怖さがある。しかし、ジャコメッリの写真はこれらをまるごと露光し、ミサのように心にしみる。漆黒にしぼりこまれた人影が、聴こえぬつぶやきをもらし、背景の白が、あまりにも心に痛い。遠く見つめれば、僕も白色世界の小さな黒一点か。されど、存在して・・・。
日曜美術館がジャコメッリの写真展について特集放映していた。作家・辺見庸さんによる解説は、写真論をこえて今の世に迫る。再放送などあれば、ぜひ参照されたい。ジャコメッリの写真に出会ったのは、大学生の頃だった。真っ白な画面に、黒衣の神学生たちが輪舞する。沈黙とはこれか。生きるほどに光と影の陰影は濃く刻まれる。世にも、己にも。逃げることは出来ない怖さがある。しかし、ジャコメッリの写真はこれらをまるごと露光し、ミサのように心にしみる。漆黒にしぼりこまれた人影が、聴こえぬつぶやきをもらし、背景の白が、あまりにも心に痛い。遠く見つめれば、僕も白色世界の小さな黒一点か。されど、存在して・・・。