今日、練習をしていて、ふと思いました。
この場所を、この時を、なんとか大事にと・・・。

ごく当然のことではある。
だけど、踊りの稽古などしていると、あらためて強く思ってしまうことが、あるのです。

ふいに空っぽになってしまい、
僕は足を踏み外していたり、
棒立ちになっていたり。
(ビデオなどでは隙き間なく踊っているのだが、たしかにあった空白)

そのような瞬間に、記憶というのか、予感というのでしょうか、
とても遠い場所から、此処を、じっと見つめていたような感じが湧くのです。
この地上の、このポイントや、この身体を、じっと睨んで、雷のように落ちてきた。
というふうな、
記憶というのか、予感というのでしょうか・・・。

そんな「ich」を受け止めている、この場所・この時・この身。
ザイン(アル)の不可思議。

白昼の絶対停止、不可解な空白のなかで、僕は速度的な体験だけを感覚している。
それで、ああ、この流れは何だ、何だか分からぬのだけれど、大事にした方が良いのではないか。
と、
まったく根拠もないのですが、思ってしまう。

こんな気分が、作品となって現れるのか、
ともかく、
明日から山梨の白州に行って、
あさっては、いろんな方の前で、
「ダンスをする」ということになっている。

(題名はジェイムス・ジョイスからもらおうか、などとも思ったけれど、やめた。
 無題か、さもなくば終わってからつける・・・。)

さほど遠くではないのに、とてもとても遠いところに旅に出るような気分も、少し。
ダンス=旅。
この旅は、ほんとうはどこに行く旅なのでしょうか・・・。

白州での公演は、8/10(金)午後2時ごろから開始。
身体気象農場から徒歩圏、ある風景の中で。南アルプスなど見つつ。
(場所などは現地、昼過ぎに発表・ご案内となります)
「ダンス白州2007」フェスティバル詳細