いよいよ来週公演、「真空断層」
アコーディオン・取り出された肺~田ノ岡三郎さんとの作業
いよいよ公演日まで一週間となり、練習も佳境です。
今回の公演は二部構成。全く同じ期間に、対極的な視点からふたつの作品を創り、鏡のこちら側と向こう側のように配置します。
その第二部「タブラ・ラサ」は、「いきをする」ってどういうことだろう?という興味から立ち上がってきた作品です。
一日一日を暮らしながら、新しい体験と入れ替わるように忘却も重なっていきます。
体や心のあちこちから、何かがこぼれて、空へ地面へとちらばっていき、やがては・・・。
などと思いながら町を歩いていると、石から水や空気まで、あらゆるものが人の残像のようでもあり、気配を発しながら、その場所その場所で生き続け、またいつか結びついて新しい人になるような感じがしてきます。
「循環」「呼吸」「体験と忘却の絶えざる入れ替わり」「うつろいゆくことの喜びや悲しみ」そんな心地を踊ってみようと思ったなかで、アコーディオニストの田ノ岡三郎さんのコンサートに出会い、「あ、この人だ!」という気持ちで氏に相談し、定期的な練習を共にしていただく中でひとつの作品へとつながっていきました。
田ノ岡さんはテレビ番組やCM音楽で活躍する若手作曲家としての側面のほか、演奏家としてのコンサート、またストリートミュージシャンとして時に街角に姿を見せたり、という色んな顔をお持ちの方です。
何年か前にNHKテレビの番組づくりでご一緒したときの、作曲家としての顔とはまた別に、アコーディオニストとしての彼に再会して感じたことは、楽器というのは人体内部の器官を外側にとりだしたものなのではないか、あるいは、延長された身体なのではないか、ということでした。
空気と共に、心の動きを吸い込んでは吐き出すアコーディオンが、まるで演奏者の肺そのもののように感じたのです。
アコーディオンは独特の感触を持った楽器だと思います。悲しいときには、それを吸い込んでいくような、楽しいときには一緒になって笑っているような・・・、そんな人間的な暖かみのある楽器です。
第一部で発表される「タルメス」とは対照的に、この作品「タブラ・ラサ」では、生身の人間そのものとも言えるような、音楽の呼気のなかで、その響きと共にこの体さえもが静かな沈黙の中に消え入るようなダンス、素朴なダンス、余韻のあるダンスを踊りたいと思いつつ、作業を続けています。
公演日時:11/22(火)20:00、
11/23(祝・水)15:00
中野planB
予約2500円、当日2800円
11月公演詳細・チラシはココをクリック
アコーディオン・取り出された肺~田ノ岡三郎さんとの作業
いよいよ公演日まで一週間となり、練習も佳境です。
今回の公演は二部構成。全く同じ期間に、対極的な視点からふたつの作品を創り、鏡のこちら側と向こう側のように配置します。
その第二部「タブラ・ラサ」は、「いきをする」ってどういうことだろう?という興味から立ち上がってきた作品です。
一日一日を暮らしながら、新しい体験と入れ替わるように忘却も重なっていきます。
体や心のあちこちから、何かがこぼれて、空へ地面へとちらばっていき、やがては・・・。
などと思いながら町を歩いていると、石から水や空気まで、あらゆるものが人の残像のようでもあり、気配を発しながら、その場所その場所で生き続け、またいつか結びついて新しい人になるような感じがしてきます。
「循環」「呼吸」「体験と忘却の絶えざる入れ替わり」「うつろいゆくことの喜びや悲しみ」そんな心地を踊ってみようと思ったなかで、アコーディオニストの田ノ岡三郎さんのコンサートに出会い、「あ、この人だ!」という気持ちで氏に相談し、定期的な練習を共にしていただく中でひとつの作品へとつながっていきました。
田ノ岡さんはテレビ番組やCM音楽で活躍する若手作曲家としての側面のほか、演奏家としてのコンサート、またストリートミュージシャンとして時に街角に姿を見せたり、という色んな顔をお持ちの方です。
何年か前にNHKテレビの番組づくりでご一緒したときの、作曲家としての顔とはまた別に、アコーディオニストとしての彼に再会して感じたことは、楽器というのは人体内部の器官を外側にとりだしたものなのではないか、あるいは、延長された身体なのではないか、ということでした。
空気と共に、心の動きを吸い込んでは吐き出すアコーディオンが、まるで演奏者の肺そのもののように感じたのです。
アコーディオンは独特の感触を持った楽器だと思います。悲しいときには、それを吸い込んでいくような、楽しいときには一緒になって笑っているような・・・、そんな人間的な暖かみのある楽器です。
第一部で発表される「タルメス」とは対照的に、この作品「タブラ・ラサ」では、生身の人間そのものとも言えるような、音楽の呼気のなかで、その響きと共にこの体さえもが静かな沈黙の中に消え入るようなダンス、素朴なダンス、余韻のあるダンスを踊りたいと思いつつ、作業を続けています。
公演日時:11/22(火)20:00、
11/23(祝・水)15:00
中野planB
予約2500円、当日2800円
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