第97回都市対抗野球大会が26日から始まった。第2日の第一試合は、東海第一代表の東邦ガスと、四国代表JR四国との試合だったが、劇的な幕切れとなった。試合時間は2時間59分といささか長かったけれども、都市対抗野球の醍醐味を十分に味合わせてくれるものとなったといっていいであろう。
劇的勝利で歓喜の東邦ガスの選手たち
高松市:JR四国000 003 000=3
名古屋市:東邦ガス000 010 004X=5
この日は、東海代表が2チーム立て続けに出場するということもあって、第一試合から足を運んだ。昨年は、東海地区代表同士の春日井市王子と三菱自動車岡崎との決勝になるなど、東海地区は社会人野球のレベルが高いことでも知られている。今年は、その第一代表となったのが、東邦ガスだった。どんな戦いをしてくれるのかなとボクもやや期待はあった。
ところが試合は前半、拙攻が相次ぎ、5回に押し出しでやっと1点を奪ったものの、チャンスを生かしきれないでいた。もっとも、それだけJR四国の先発山本隼輔(東海大浦安→国際武道大)が大事なところはしっかりと抑えていたともいえるのだろう。それにしても、東邦ガスとしては歯がゆい展開だった。
名古屋市東邦ガス・高松市JR四国
そうこうするうちに6回、JR四国は4番四国銀行からの補強の元山(高知商→大阪経大)のタイムリーで同点とする。さらに、DHの代打仲村(尽誠学園→國學院大)の2ランで逆転した。そして、このリードを6回から登板した3人目の近藤(鳴門渦潮→三菱自動車倉敷→IL香川)が何とか抑えていた。
こうしてJR四国2点リードのまま9回の攻防となった。JR四国1死満塁を作ったものの、内野ゴロ本封などで追加点を奪えなかった。それでも、2点リードをそのまま守り切れればというところであった。二死一二塁となったところで、JR四国ベンチは、慎重を期して4人目として川谷(高砂南→神戸学院大)を送り出す。あと一人という場面で、やや力みもあったのか四球を与えてしまい満塁。
6回、逆転2ランを放った中村を迎えるJR四国ベンチ
ここで1番大木(東福岡→日体大)だが、宇津野監督は「何かやってくれそうな気がした」という思いで代打宮崎(愛工大名電→横浜商大)を送り出す。その2球目、打った瞬間外野を越えそうかなという打球だったが、そのまま左翼スタンドに飛び込んだ。劇的な代打逆転サヨナラ満塁本塁打となった。ホームベース上では、東邦ガスの選手たちの歓喜の輪ができている。その一方でマウンドでは川合投手がガックリと膝をついて項垂れていた。あまりにも、明暗がくっきりしたシーンでもあった。
ガックリと膝をつくJR四国・川合投手
昨年も東海勢としては、王子が3点差を9回に逆転してサヨナラ。その勢いでそのまま黒獅子旗を獲得している。それを思い出させる、この東邦ガスの劇的逆転だった。何だか、これで勢いに乗っていきそうなムードもありそうだ。
東海理化は、3年前の初戦での返り討ちを果たしたことにもなった。
君津市日本製鉄かずさマジック・豊川市東海理化
君津市:日鉄かずさ003 000 010=4
豊川市:東海理化 120 001 40X=8
なお、続く試合では、両チーム合わせて5本塁打が飛び交う空中戦となった。一時は同点となったが、、豊川市東海理化が、7回に鈴木滉世(学法石川→上武大)、平野(静岡→駒大歯=JR東海)の相次ぐ2ランなどで4点を奪い、君津市日本製鉄かずさマジックをねじ伏せた。なお、4番武藤(愛工大名電→中部学院大)は、4打数4安打で本塁打、三塁打に二塁打2本とサイクルヒット以上の記録を残した。
豊川市東海理化の応援リーダーの記念写真
この試合も3時間01分と、長い試合になってしまった。社会人野球は試合が長いなぁということを再認識してしまった(苦笑)。
前日の王子も含めて、これで今のところ東海地区代表は3チームすべてが勝利している。今年も、東海勢のいくつかは上位に残ってきそうだ。





