今季で5年目となったJapanラグビーリーグONE。今季は、レギュラーシーズンを1位で通過したコベルコ神戸スティーラーズがレギュラーシーズン3位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイを22対13で下して初優勝を果たした。優勝候補の筆頭と観られていたPanasonic埼玉ワイルドナイツは、レギュラーシーズン2位で通過して、プレーオフトーナメントに進出したが、クボタに26対24で敗れて、今季も第1回大会以来の優勝には及ばなかった。クボタの一発勝負での強さが光ったとも言えようか。
神戸はサントリー東京サンゴリアスに69対23とトリプルスコアで圧勝しての進出だった。
東のラグビー聖地、秩父宮ラグビー場
決勝の試合は、どちらもトライ数は前半の1本ずつのみだった。前半はどちらも1T&Gと2PGで13対13で後半に突入。後半は、試合としてはノートライだったが、神戸がしっかりと3本のPGを李承信(大阪朝鮮)が決めて、リードを広げて使用利したということで、どちらかというとDF戦だったようだ。20点前後のスコアでの決着がつくというのは、ラグビーの試合としてはボクは一番面白いと思っているし、おそらくゴール前の攻防はかなり見ごたえがあったのではないかとも思える。
今季、ボク自身はDivision2の清水建設江東シャークスの試合やDivision3も含めて11試合を現地で観戦した。ただ、入替戦とプレーオフトーナメントはスケジュールが合わせられずに、結局、現地観戦とはならなかった。
今季はサントリーでは流大(荒尾→帝京大)や中村亮土(鹿児島実→帝京大)の引退表明などもあった。こうしてラグビー界も徐々に世代交代もあったようだ。それでも、JapanラグビーリーグONEそのものは年々、面白くなっていっているなぁと感じている。
今季で現役引退をしたサントリー東京サンゴリアスの流大
そんな中での神戸の初優勝である。昨季は初めてプレーオフトーナメントに進出したが東芝に敗れて3位3位。前身の神戸製鋼時代は故平尾誠二選手らを擁して、圧倒的な強さを示して一時代を築いたこともあった。しかしながら、新リーグになってからは7位、9位、5位ともう一つ苦しんでいた。そんな中で、今季はスタートから進撃していき神戸の"赤い壁"が相手に立ち向かっていっていた。
この日、コンバージョンも含めて6本のゴールを全て決めた李は、大阪朝鮮から帝京大に進学した後にニュージーランド留学を決意して中退。留学準備をしていたところでコロナ禍に合ってしまい、留学そのものが白紙になってしまい、浪人生活を余儀なくされたこともあったという。そんな中で、神戸から声がかかり、中途の9月からだったが加入して、そこから精進していき日本代表にまで登りつめていったという苦労人である。今は、プロディ・レタリック(NZ)とともに共同キャプテンとしてチームを引っ張る存在になっていっている。
いろんなドラマを演出してくれる、魅惑の楕円球ラグビーボール
今季の優勝で、神戸製鋼時代以来の、再び「強い神戸」のラグビーが復活しそうな気配でもある。今季はリコーブラックラムズ東京も、JapanラグビーリーグONEになって初めてのプレーオフに進出している。ボクとしては、こうした社会人ラグビー時代からの老舗が久しぶりに活躍してくれたかなとも思わせてくれたシーズンだったことも嬉しい。
そんな中で、トヨタヴェルブリッツが結果的には下位に沈んでしまったのは、ちょっと残念だった。1月から2月頃は最悪のどん底状態だったのが、3月になって何とか持ち直してきた兆しもあったけれども、時すでに遅しというところでもあった。5月の連休に瑞穂ラグビー場での今季最後のホームゲームを観たけれども、サントリーには完敗の形で及ばなかった。
トヨタも社会人ラグビーのトヨタ自工といっていた時代からの老舗である。愛知県人としては、来季の浮上を期待したいところだ。
来季の浮上を期待したいトヨタヴェルブリッツ
これで、ラグビーシーズンは一旦は終了となる。大学や高校も含めて、9月からのシーズン最下位へ向けて、夏の練習でチーム作りをしていくことになる。そしてファンは、来たるべきシーズンに期待しながら待っているということになるのだろう。




