指名打者(DH)制導入で、高校野球はどのように変わってきたのか | (株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

(株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

ついこの間始めたばかりだと思っていたこの会社も、干支で言うとひと回りを越えて、15年目に突入してしまった。その間には、コロナ禍や事務所の引っ越しも含めていろいろなこともあったかな。そんなことを思うと、まあ、よくここまで持っているかなというところだろうか。

 高校野球では、今春のセンバツ大会から(正式には、それ以前の各地区の春季大会ブロック予選から)、正式に指名打者(DH)制が導入された。社会人野球やプロ野球のパ・リーグでは早くから導入していたのだけれども、高校野球という場でのDH制導入によって果たして、現実にはどう変わってきたのだろうか。

 導入から3カ月が経過した。さまざまな現場で、いろいろな事情を見ながら、高校野球の現場では戸惑いというよりは、スムーズに受け入れてはいるという印象だった。とはいえ、チームによっていろんな事情があるということもわかってきた。

 まずは、大学社会人では多くの場合、投手は投球練習に専念するという練習メニューになっているようだが、高校野球の場合は、まだまだ投手で4番もしくは中軸を打つということも多い。ことに、公立校の場合は投手としてチームの柱になっている選手が、打撃でも中軸を任されているというケースが多い。かといって、その日は登板する可能性が少ないということもある。そういう時は、DHで4番や5番に入るというケースが多い。そして、試合展開によっては、最後の抑えとして2~3イニングを投げることになると、そこでDHを解除するというパターンだ。

 また、その逆で言うと4番DHで先発メンバーに入っていて、投手としても(メンバー用紙ではP表記)でも先発に名前を入れておくというケース。そして、途中でマウンドを退いた場合でも、新たな投手がマウンドに立ってもDHとして残っているので、打順が回ってきたら打席に入るというパターン。このケースは、春季大会の中でも多く見受けられたパターンだった。ただし、先発投手は再登板はできないということになる。

 一般的に一番多かったのは、DHで7番か8番に入っているというケースだ。これは、ある程度打撃力はあるのだけれども、なかなかな守れるところがないという選手や、守りにはやや不安があるという選手で適用されていることが多い。また、その逆で、打力はないけれどもきちんとした守りができるので、その選手を起用しやすいという考え方もある。ただ、今のDH制では投手以外には適用できないので、ソフトボールのように守備オンリーの選手としての起用ということはできないことになっている。多くの公立校の指導者などは、「守備だけで先発で起用できて、DHは必ずしも投手ではなくてもいいというシステムの方が有難い」という考え方もあるようだ。

 何人かを特待生やスポーツ推薦生として獲得することが可能な私立の有力校などでは、DHとして4番打者として起用。その選手が試合で本塁打を打つなどというセンバツ優勝校の大阪桐蔭のようなケースもあるのだろうけれども、実際問題多くの公立校の場合は、そこまで選手の層が厚くはない。だから、どうしてもDHで起用される選手は、正選手まではもう一つだけれども、打席は与えて上げられれば打つ可能性もある。ということが多いようだ。

 また、今春の愛知県大会で準優勝して東海地区大会にも進出した中部大春日丘の齊藤真監督のように、DH選手は6番か7番に配して、安打で出塁したらそこに代走を送り込んでいき、次の打順ではまた代打を送り込んでいくという戦い方もあるようだ。齊藤監督も「ウチなんかのようなチームでは、突出した選手がいるわけではないし、こういう起用が多くなると思います」と語っていた。こうなると、1試合での選手起用数も多くなっていく。「ウチは、どの試合も総力戦ですから(苦笑)」と、語っていたけれども、こういう起用法での戦い方が中堅私学などには多かったようにも感じられた。 

 そうしてDHで起用された選手が、安打を放ったり、結果を残すことができたら、起用した監督としてはことのほか嬉しいものである。

「よく、努力する子なので、どこかで使ってあげたいと思っている選手なんだけれども、DH制になったら、起用しやすいですよね。チャンスを与えてあげられるということは、いいことだと思います」

 そう語っていた指導者も多い。そういう意味では、高校野球の教育的な意味合いからもいいことなのではないかとは思える。

 いずれにしても、あと1カ月余で全国各地で甲子園を目指い夏の選手権大会が各地で開催されている。今年は、また少し違た形のドラマもあるのかもしれないな…とも思っている。