社会人野球は夏の都市対抗と秋の日本選手権が二本柱である。だけど、その間にも様々な大会が組まれている。JABA大会と言われている、各地の全国大会以外にも、各地区の連盟主催で、地区の大会が開催されている。この時期、東京都と神奈川県では企業大会が開催されている。企業チームの多い地区ならではのものとも言えようか。
三菱重工East010 001 300 0=5
日産自動車100 011 011 1X=6 (延長10回タイブレーク)
日産自動車・安藤利玖(安城南→中京大)は好リリーフで勝をもたらした
今年から再参入した日産自動車。都市対抗と日本選手権の出場は逃したものの、着実にチーム再建へ向かっていると感じさせてくれる戦いぶりだった。母体となる会社経営は、必ずしもいい状況とは言えないというが、そんな中でも、私利私欲のみの悪徳経営者として迎えてしまったカルロス・ゴーンによって潰された野球部の再建は、経営とは別の部分かもしれないけれども、社員のモチベーションとしては大きいのではないかと思っている。それが、社会人野球が背負い続けてきた使命でもあるからだ。
三菱重工East・日産自動車
新生日産は、ほとんど新卒の若手選手のみでスタートした。それですぐに勝てるほど、甘くないのは神奈川の社会人野球でもある。それでも、企業チームとしての誇りを背負いながらの戦いである。
この日の試合では、昨年の都市対抗王者の三菱重工Eastに食い下がった。3対2とリードしながらも、7回に3点を奪われ逆転されたものの8回、9回としぶとく食い下がって1点ずつ返して同点。粘ってタイブレークに持ち込んだ。
三菱重工East・印出太一(中京大中京矢→早稲田大)は2回に本塁打を放った
タイブレークでは7回途中からリリーフのマウンドに登っていた安藤利玖(安城南→中京大)が踏ん張って、相手打線が3番からの好打順だったのを0に仕留めた。打者12人に対して、2安打1四球で4奪三振は見事だった。愛知県のフツーの公立校出身だが、中京大に進んで故障なども克服して、4年になって台頭。社会人のレベルでも十分に成長するまでになった。
日産はほとんどが新卒なのだけれども、この勝利は来季へ向けての大きな自信になっていくであろう。4番石飛智洋(出雲西→天理大)は3打数3安打で2四死球。最後は決勝の押し出し死球となった。また、1番田中雄大(創成館→福岡工大)も2安打2打点の活躍だった。
日産自動車の先発、領家佑馬(関東一→城西国際大)
東 芝000 000 010=1
ENEOS100 000 001X=2
今年の神奈川県の社会人野球は、秋の日本選手権への出場チームがないということになってしまった。都市対抗優勝12回、日本選手権も2度の優勝があるENEOSも都市対抗優勝7回、日本選手権も2度優勝の実績がある東芝も出場権を逃したのだ。
ということで、この大会は来季へ向けてのいろいろな準備ということもあるだろうがENEOSはエース格の関根智輝(城東→慶應義塾大)が先発。5回を0に抑えた。そして、山田陸人(桐光学園→明大)の先頭打者本塁打の1点が効いていたのだが、8回に東芝は光本将吾(滋賀学園→帝京大)の三塁打と失策で追いつく。しかし、ENEOSは9回に代打松浦佑星(富島→日体大)の三塁打から代打植田響介(高松商→慶應義塾大)の安打でサヨナラとした。
ENEOS・山田陸人(桐光学園→明大)
結果としては、この日の試合は2試合とも1点差。しかも、最後までもつれてのどちらもサヨナラ試合。見ごたえはあったと言っていいであろう。
東芝・松山仁彦(東邦→東海大)は7回1失点の好投だった





