関東大学ラグビー対抗戦、全勝対決は帝京大が力を示して明治大を圧倒 | 週刊テヅカジン

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手束仁が語る、週刊webエッセイ

 明治神宮外苑は、銀杏並木街路続いてきて美しい。また、その環境下でスポーツイベントも花盛りだ。神宮球場では第54回明治神宮野球大会が開催されており、朝8時半から高校の部2試合、引き続き大学の部2試合と朝から晩まで試合が組まれている。そして、隣接する秩父宮ラグビー場では、関東大学ラグビー対抗戦の5戦全勝同士の帝京大と明治大の昨季の1位と2位対決があった。

 ボクは、高校の部2試合を取材して後、14時キックオフの秩父宮に向かった。高校の2試合目がコールドゲームとなってしまい、思いのほか時間に余裕も出来た移動となった。

帝京大 43(22―8/21―3)11 明治大

 

 今季も、戦力としては帝京大が1枚上だろうということは否めない。そんな中で明治大がどこまで抵抗するのかということに注目していた。

 帝京大は6分に22m内の混戦からボールが出て、RW⑭小村君(3年・NZハミルトンボーイズ)が右中間に持ち込んでトライ。ゴールも⑮山口君(4年・長崎北陽台)が決めて、まずは7点リード。2本目も帝京大に先に決められると、明治大としては厳しくなるかなと思っていたが、明治大も反撃。11分に8m付近の左ラインアウトから、モールを作り前進し、CTB⑫平君(2年・東福岡)からHO②松下君(4年・筑紫)が抑えた。ゴールはならなかったが、一本返したことで試合の興味は繋がれた。

 21分に帝京大は左20m付近のスクラムからFWがキープしてそのまま進み、FL⑥青木君(3年・桐蔭学園)が押さえて、突き放す。それでも、明治大も34分にPGで詰めて食い下がっって行った。

明治大のラインアウト、中盤は抵抗を示していたのだが…

 

 このままの差であれば、後半のファーストプレー次第では面白いかなとも思っていたのだけれども、40分になってから22m内に攻め込んだ帝京大は右中間でのFWの攻防でFL⑦奥井君(4年・大阪桐蔭)が押さえてトライ。ゴールも決まって、結局22-8で前半を終えた。試合の流れとしては、明治大にとっては痛い前半最後の失点だった。

大学ラグビーをリーズする存在の帝京大の円陣

 

 後半に入って5分、明治大はPGで3点を詰める。その後は、中盤の攻防やラインアウトで凌ぎ合ったが、20分の帝京大の攻めは激しく、HO②江良君(4年・大阪桐蔭)がゴリゴリと押して、再びFL⑦奥井君がトライ。これで、完全に帝京大の流れとなった。30分にもFL⑥青木君がこの日2本目のトライ。そして。とどめは37分に明治大のクリアパントをキャッチしたRW⑭小村君がキャッチするとそのまま走り抜けるという個人技の上手さで6本目のトライを決めた。この日の帝京大は両FLの青木君と奥井君、そしてRWの小村君が、それぞれ2本ずつのトライを奪うという結果になった。

 これで、帝京大は6連勝。勝ち点29で首位となり、12月2日の慶應義塾大戦で勝ち点1でも挙げれば対抗戦優勝ということになるので、よほどのことがない限り固いといっていいだろう。

 明治大は、結局は前半のトライ一本のみ。後半はノートライで抑えられてしまった。

 この先も、果たして大学選手権で帝京大を止めるところが現れるのかどうかということに、興味が移っていく。