居場所と格差と閉鎖社会を巧みに描写した映画『ヴィレッジVillage』 | (株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

(株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

ついこの間始めたばかりだと思っていたこの会社も、干支で言うとひと回りを越えて、15年目に突入してしまった。その間には、コロナ禍や事務所の引っ越しも含めていろいろなこともあったかな。そんなことを思うと、まあ、よくここまで持っているかなというところだろうか。

 人間が文化生活、文明産業生活を営んでいく以上、避けられないのがゴミ処理問題といってもいいであろう。生活レベルが上がれば上がるほどゴミは発生してくるというのも現実なのだろうけれども、産業廃棄物処理に伴う不法投棄問題もまた、なくならないことでもある。そんな現実問題にも触れている映画『ヴィレッジVillage』(藤井道人監督・脚本)は、そこに村社会の閉鎖性を織り込んでいった作品でもあった。

 行政としては巨大ゴミ処理場をどこに設置するのかということは大きな問題でもある。舞台は東京からさほど遠くないと思われるある街(というか村)。そこには、伝統芸能の薪能が神秘的な儀式としても維持され続けていた。

 そんな村に巨大ゴミ処理場が建設された。当然のことながら当時は、反対派と賛成派が村を二分するような争いになっていた。しかし、建設されてしまってみれば、その当時の争いなんかは忘れてしまっていているかのようである。だから、当然その時に争いの中で起きた事件などもあったのだが10年前のことでもあり、いつしか日常の中で忘れ去られていく。

 その中には、隠蔽していかなくてはならないこともあったわけである。そしてそこには「知っていても黙っていること」という村社会のルールもあって、そこでバランスシートがとれているということもある。

 

 それから幾星霜、村を出て東京で就職していた一人の女性が東京での人間関係に疲れて、自分の居場所を求めて戻ってきていた。そんな彼女は、村のつながりの中で、産廃処理業者の中で居場所を見つける。

 産廃処理現場としては、環境問題対策を含めて行っているという表向きの裏で、不法投棄が当たり前のように行われていた。そして、その作業を請け負う業者があり、そこへゴミを持ってくる者たちもいる。それでも、環境保全と産廃処理業務を行いながらも、村の活性化を行っていくということをアピールしていくことになる。

 しかし、それを進めていく中で、村という閉鎖社会の中での人間模様も見えてくる。前科があったりして、同じように居場所のない人間たちが、細々と今を生きていく作業をしていく中で、村をアピールしていく存在として一人にスポットが当たっていく。そうした中での嫉妬や損得勘定や仲間意識なども垣間見られていくが、事態は思わぬ方向へ展開していく。

 そんな人間生活の現実の中での、起きうることを巧みに表しているのはさすがだと思えた。

 それにしても『空白』(吉田恵輔・監督)でもそうだったけれども、正論のようで怪しいワルいヤツ役として古田新太は妙に存在感が光る。「こういうヤツおるよなぁ」と思わせてくれる。黒木華のどうかするとすぐに壊れてしまいそうだけれども頑張っている女子の姿もいじらしかった。ついつい応援📣したくなる女子らしさを表現していた。また、古田新太のワルぶりもこの映画としての見どころの一つでもあった。