思い起こせば、もう3年前のこととなってしまうのだけれども、2020年は得体の知れない新型コロナウイルスの蔓延によって、選抜高校野球大会が終始となってしまった。高校野球だけではなく、この時期に多く開催されることが通例となっている、すべての競技での高校選抜大会も中止になってしまった。それだけではなく、プロ野球も開幕が大幅に遅れ、前年のワールドカップで日本代表の活躍もあって盛り上がりかけていたラグビートップリーグは途中打ち切り。大相撲春(大阪)場所も開催されなかった。
やっぱり、甲子園はええがね
その春は、すべての大学野球の春季リーグ戦も中止。ラグビーの春季交流戦やアメリカンフットボールもサッカーも、大学リーグ戦などもすべてが中止となった。そして、それがいつ戻るのかさえ見通しがつかないという状況の中で多くの選手たちが時間だけを過ごしていた。それを見守る側の我々も、もどかしくて歯がゆい思いをしながら日々を過ごしてきた。
それから、半期ごとに少しずつ環境が緩和されて行きながら、それでもいろいろな制限があるという状況ではあったけれども、以前に戻していこうという努力は、各関係者たちがいずれも尽力していって何とか形を整えていかれるようになっていった。
厳かな甲子園球場の外観
そして、今年の第95回大会となった春のセンバツ高校野球は、応援も観客入場も基本的には制限がないという状況で開催されるようになった。だから、応援スタンドも、かつての活気というかエネルギーを直に感じることが出来るようになっていた。
ただ、主催者側の意向によって座席はすべて指定席で、自分の思い通りのところで、自分の思いに従って観戦するということは出来ていないのは残念だけれども…。それでも、応援ブラスバンドの生音で心がときめかされて、応援リーダーのエールで「やっぱり、若いっていうのはいいなぁ」と思ったりしていた。ことに、作新学院応援団の女子リーダー長の澄んだ声が甲子園の空に突き刺さっていった時や、21世紀枠で出場を果たした氷見の日本海をイメージしたというブルーに染まったスタンドを目にしたら、やはり胸がキュンとしてしまった。
「そうだよな、これだよ、これを待っていたんだよな」
そんな思いが、ボクの思いを揺り起こしてくれた。
ぎっしり詰まった、氷見応援席
25日は東邦が高松商との伝統校対決を制して、センバツ勝利数が同じ愛知県の中京大中京に並んでトップとなったのも大きなニュースだった。また、その次の試合では、かつてルーズベルト大統領が「最高に面白い野球の試合は8対7だ」と言ったともいわれているのだが、そのスコアを一つ越える9対8。7回以降の3イニングは、スリリングすぎて、野球の醍醐味を十分に味合わせてくれるものだった。
こうして、改めて「やっぱり、高校野球は面白いわ、楽しいわ」ということを自分自身でも再確認していた。
センバツ58勝で、中京大中京とともにトップに並んだ東邦



