今季JAPANラグビーリーグONEのD2に昇格した、清水建設江東BSの初勝利を目指す戦い | 週刊テヅカジン

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手束仁が語る、週刊webエッセイ

 江東区在住者のラグビー好きとして、JAPANラグビーリーグONEで江東区をホームとするチームは応援したいところである。それが、清水建設江東ブルーシャークスで、昨年DIVISION3では3位ながら、2位だった宗像サニックスブルースが活動休止となったことで、入替戦でスカイアクティブス広島(マツダ)を下してD2に昇格した。しかし、やはりD2の壁は厚いのか、3節を戦ってまだ勝利はない。

清水建設江東ブルシャークス(青)と三重ホンダヒート(白・赤)

 

清水建設江東ブルーシャークス 10(7―10/3―19)29 三重ホンダヒート

 

 この日の相手は、昨季D2で3位の三重ホンダヒートだ。ボクとしては、愛知県の隣の三重県のチームだし、応援したいところでもある。それに、FW1列目でPR③日比野壮大(昭和→中京大)といった選手も出場している。だから、ホンダも頑張ってほしいなという思いもあった。ちなみに、ホンダはここまで2勝1敗。力としては清水建設よりも上回っているのではないかと思われた。

 ホンダは前節の日野との試合では、リードされながらも粘り強いDFでこらえて20―19と1点差で辛勝している。そのホンダに挑む形の清水建設ということになる。

ラインアウトでのボールの奪い合い

 先制したのは清水建設で13分、敵陣30ⅿ近くまで攻め込んだところで、一旦ボールを奪われたがインターセプトでRW⑭野田(天理→天理大)が奪いそのままゴール下にトライ。ゴールも成功で7点を先取。追いかけるホンダはその5分後にゴール正面25ⅿのPGを決めて点差を詰めていく。さらに22分にホンダは右30m付近のラインアウトからチャンスを作り、細かく展開して最後はSH⑨根塚(京都成章→法大)が抑えて逆転。ゴールも⑩呉洸太(大阪朝鮮→法大)が決めて10対7。

 清水建設は29分に30m近い同点PGを狙ったが決まらなかった。結局、そのままホンダがリードをキープして10対7で前半を終える。

 

三重ホンダヒートの根塚聖冴(京都成章→法大)

 ロースコアで僅差の競り合いとなった試合は、後半最初のトライが大きく影響するのかなと思っていた。そのプレーが49分、ホンダが左展開でRC⑬渡邉弐貴(國學院栃木→明大)が抑えてトライを決める。

 追いかける清水建設は56分にPGで追い上げて、1トライ差に詰めた。その後は、中盤での攻防が続いて一進一退となっていたが、ともにタックルも早いタイミングで決めて、相手に攻め込ませない厳しいDFを見せていく。こうして、お互いがこらえていくという展開になった。野球でいえば、走者を出しながらも投手が踏ん張って本塁生還を許さないといったところか。

 しかし、終盤になってホンダが地力を示して75分と77分に立て続けに力で押し切ってのトライ。最終的には2TG+1T差の19点差となってホンダが逃げ切った。清水建設は、この試合では一瞬、D2での初勝利を手繰り寄せかかったものの、リードをキープしきれなかった。DIVISION2の壁に苦しんでいる。

 それでも、江東区も含めて、ホームゲームを盛り上げていこうという意識は伝わってきた。

江東区も、いろんな形でラグビ―リーグONEを盛り上げようとしている