「キネマ旬報」のベストテンと男優・女優賞などが発表された | (株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

(株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

ついこの間始めたばかりだと思っていたこの会社も、干支で言うとひと回りを越えて、15年目に突入してしまった。その間には、コロナ禍や事務所の引っ越しも含めていろいろなこともあったかな。そんなことを思うと、まあ、よくここまで持っているかなというところだろうか。

 先日、恒例の「キネマ旬報映画賞(第95回)」が発表された。注目の作品賞は『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介・監督)ということになった。残念ながらねボクは観ていない。何度か行こうかとも思ったけれども、その尺の長さも少しネックになっていたけれども、村上春樹原作というのもちょっと引っかかっていたというのも正直なところだった。(まあ、それは好き嫌いというところでもあるのだけれども…)

 主演男優賞は『すばらしき世界』(西川美和・監督)の役所広司、主演女優賞は『茜色に焼かれる』(石井裕也・監督)と『ヤクザと家族 TheFamily』(藤井道人・監督)の尾野真千子と発表された。また、助演男優賞は『孤狼の血LEVEL2』(白石和彌・監督)や『燃えよ剣』(原田眞人・監督)などの鈴木亮平。助演女優賞は『ドライブ・マイ・カー』の三浦透子ということになった。

 まあ、映画のベストテンなどと言うのは、それぞれの判断する人たちの主観がかなり強いもので、ベストワンに選ばれたから、すぐれた作品だというと、誰もがそう感じるものではないことも確かである。もちろん、多くの人に支持されるというのは、それだけ作品力があるということは言えるとは思うのだけれども……。同様に、男優賞、女優賞なんかも、それぞれの作品での演技力もさることながら、どれだけ役にハマったかということも評価されたところもあるだろう。

 個人的には、『空白』(𠮷田恵輔・監督)はベスト3位内には入るのではないかと思っていたが、7位だった。青春映画としては、なかなか危なっかしい二人の男女の関係描写が秀逸だった『花束みたいな恋をした』(土井裕泰・監督)もベストテンに入るかなと思っていたけれども、10位に入っていたのは何となく頷ける。

 ところで、ボク自身としては2021年の作品の中では、一押しとしたのは『孤狼の血LEVEL2』と『サマーフィルムにのって』(松本壮史・監督)という、まったくジャンルの異なる2作品だった。爽やかで甘酸っぱい青春映画と、闇の世界にも近い社会が舞台の映画である。

 結果としては、ボクの思いとして、そして青春に対する何となく、ボク自身の45~50年近い昔の時間への憧憬とその世代の瑞々しさが光っていたいう点で、『サマーフィルムにのって』を2021年の一番作品とした。本当に、「若いっていうことは素晴らしい」と、素直に思えてしまったからだ。

 それに、チャンバラ大好き少女の表情が、普段はそこら辺にいそうなフツーの女子高生なのに、どうかするとシーンによっては、とても魅力的に見える時もあって、そこは演出の力かなとも思えた。それに、「スクリーンを通して今と過去や未来を繋いでいくことが出来るのが映画だ」というセリフも、映画娯楽のあり方の核心を突いているようにも思えた。

 また、松坂桃李が、まったく異なるキャラクターを演じていた『孤狼の血LEVEL2』と『空白』は見比べる面白さがあると言ってもいいかもしれない。『孤狼の血LEVEL2』では、地元のヤクザ組織に癒着していて、ヤクザ以上に極悪非道な刑事を演じた。一方で『空白』では、狂気の父親を怪演した古田新太に追い詰められていく真面目で気弱なスーパー店長を好演していた。松坂桃李の俳優としての幅の広さを示したと言ってもいいのではないだろうか。

 加えて、ボクとしては、この作品のちょっとおせっかいな年増スーパー店員の寺島しのぶもよかった。さらには、寺島しのぶは、『ヤクザと家族 TheFamily』では、半グレの母親で焼き肉店を営んでいるおばさん役もよかった。母親が「緋牡丹博徒」の矢野竜子の藤純子(現富司純子)ということを意識すれば、さらにそのキャスティングの意味の深さが察せられた。

 これからも今月は、日本アカデミー賞や各社新聞社賞などの映画賞が発表されていくだろう。ただ、それらの賞はどうしても主催者のメディアとの絡みもあって、いくらかの忖度が働いていることも否めない。これに対して、キネマ旬報各賞は純粋に映画人の映画好きによるもので、忖度がない選出だとも言われている。それだけに、受賞者にとっては、高く評価されたという認識になれるようだ。

 それにしても、こうして映画賞が発表されると、前年に観た映画をまた、思い返すことが出来る。今の時期は、それもまた楽しい時間だと思っている。