ハズレがないと期待できる福田雄一監督の喜劇映画『新解釈・三國志』も面白い | (株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

(株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

ついこの間始めたばかりだと思っていたこの会社も、干支で言うとひと回りを越えて、15年目に突入してしまった。その間には、コロナ禍や事務所の引っ越しも含めていろいろなこともあったかな。そんなことを思うと、まあ、よくここまで持っているかなというところだろうか。

 実は、他に見たい映画があったのだけれども、時間を思い違えていて、やや仕方なく見た映画が『ヲタクに恋は難しい』だった。あまり期待していなかったというところも正直あったかもしれなかったが、ミュージカル仕立ての映画は、とてつもなく楽しく面白かった。かつての東宝映画、フランキー堺と雪村いずみの『君も出世が出来る』(須川栄三・監督作品)を思わせる傑作だったという印象だった。

 これで、福田雄一監督を意識したのだけれども、『今日から俺は 劇場版』は、見るタイミングを逸していたが、今回の『新解釈・三國志』は大いに期待していた。

 予告編の段階で、「これは、見逃したらいかんなぁ」と思っていた。だから、今回はある程度期待をもって足を運んでいた。

 もちろん、喜劇仕立てでとんでもない設定ではあるのだけれども、それが却って面白い。当然のことながら、歴史的にアカデミックに捉えていったら、そんなことはないだろうとか、そんなことあるわけないだろうということになるのだけれどもね。あくまでも喜劇設定の「新解釈」の『三國志』であるわけだから、とにかく楽しければいいということだろう。

「作品としてどう表現しようと自由じゃね?」

 そんな意識も感じられたのだけれども、見ていて「とにかく楽しいぞ」という雰囲気で過ごせた。これらはやはり福田雄一エッセンスなのだろう。

 劉備の大泉洋の優柔不断さと、意気地のなさというか、そんないい加減な将軍の設定が楽しい。さらにはムロツヨシの諸葛孔明も優柔不断というか実は女房がいろんなことを決めていたという設定。そして、当代一の絶世の美女というのが渡辺直美で、「時代考証上、こういうタイプが絶世の美女」ということを公言しながら物語も展開していく。その美女を巡って佐藤二朗の董卓と城田優の呂布が争うのも面白い。しかも、佐藤二朗独特のしゃべりが生きまくり。福田作品と二って佐藤二朗はなくてはならない存在なのだけれども、ここでもその存在感をいかんなく発揮していた。

 そりゃあ、バカバカしいと言えばバカバカしいかもしれない。語り部となっている西田敏行の珍教授ぶりも十分に見せてくれる。そして、『三國志』の詳細は知らなくても、何となく、こういうことでもいいんだろうなぁと思わせてくれるのだから堪らん。

 それに、もう一人福田作品に不可欠な賀来賢人も劉備と組んで最も強いとされていた曹操に立ち向かっていく周瑜という役どころで、これも十分にキレまくっていた。

 そして、曹操は『罪の声』(土井裕泰・監督作品)の時の生真面目な新聞記者役とは全く異なったキャラクターで小栗旬が怪演。「英雄色を好むと言うではないか」なんて言いながら、目隠しして、いっぱい侍らせていた女を追いかけて触りわりまくっていくなんていうスケベオヤジぶりが面白い。

 そんなハチャメチャな三國志なんだけれども、終始飽きさせないまま最後まで行けた。

「やっぱり、この手の喜劇は今、福田雄一監督はまずハズレがないんだろうなぁ」

 コロナで沈みがちで落ち込み気味な2020年だったけれども、こういう映画の楽しさで師走の一時を過ごして少しは明るくなれそうだなと思えた。

 福田雄一監督には「新解釈・関ケ原の合戦」とか「新解釈・応仁の乱」なんていうのもやってほしいなと思った。