高校球児にとって、一番緊張感が高まるとともに、一番充実感を感じる7月の到来だ。
関東や東海では、ほとんどのところで7月の7、8日の週末から、翌週までの間で第94回全国高校野球選手権地区大会が始まる。
始まり出したら、あっという間に走り出していってしまう7月である。
選手たちはもちろんのこと、それを見守る人たちにとっても、1年間で一番熱い日々が過ぎていくのだ。
そんな開幕を1週間後に控えて、この週末は各校が、それぞれの思いを胸に最後の調整に励んでいた。
ボクも、近年の進著しい神奈川、群馬の強豪校のグラウンドへ足を運んだ。
いずれも、甲子園出場を果たす何年も前から、懇意にさせていただいていたところだけに、甲子園出場を果たしてくれて感慨無量の思いをさせてくれたところだ。
横浜隼人と健大高崎にそんな思いを馳せながら、陣中見舞いに伺った。゜
6月30日(土)横浜隼人グラウンド
富士市立000 001 000=1
横浜隼人000 102 00X=3
横浜隼人100 010 100=3
富士市立101 000 000=2
今春の激戦神奈川県大会を制した横浜隼人。県大会は6試合が逆転勝ちだった。
特に、準々決勝以降は驚異の粘りを示して、強豪を撃破した。
「ウチは、どことやっても接戦になって、ハラハラドキドキの展開です。練習試合でも同じで、先週は関西遠征させてもらったんですけれども、あの大阪桐蔭とも打ち負けましたけれども、一応接戦でした」
水谷哲也監督は、笑いながら言うが、昨秋初の東海大会進出を果たした富士市立(旧吉原商)とも2試合競り合った。
1試合目は、1―1から小高君の右翼へのソロでリードして、さらにこのところ好調で五番に入っている宇野君のタイムリー二塁打で追加点。このリードを小関君から長身の横田君、さらには安定感の内藤君と抑えで左澤君という継投で守り切った。「勝ちパターンの継投をシュミレーションで来てよかった」という形を作った。
富士市立は四球の穂満君を進めてエースで四番の塚本君の右犠飛で返して、一旦は同点に追いついたが、その直後に突き放された。一番捕手の穂満君と塚本君が攻守にチームを引っ張る富士市立だが、「あの二人が機能してくれないと、ウチは試合になりません」と戸栗和秀監督は語っていたが、確かに無安打ながらこの二人が得点に絡んだ。
2試合目はその穂満君が3打数3安打で二塁打2本と機能したものの、井上君、1年生投手の深野君のホームランなどに屈した。
7月1日(日)高崎健康福祉大高崎グラウンド
本庄第一100 000 000=1
健大高崎010 020 30X=6
本庄一011 050 002=9
白 河000 000 025=7
健大高崎102 020 0=5
白 河000 000 0=0 (7回降雨打ち切り)
天気が心配された日曜日だったが、3試合目は最後打ち切りになったものの、何とか予定試合をこなすことが出来た。
甲子園センバツ4強で、その後の県大会でも優勝し、関東大会でも初優勝。盤石の強さを示している健大高崎。
すっかり、安定した試合運びで、強さが揺るぎなく定着しているという印象だ。
地元の上毛新聞では高校野球特集として、「本命のいる夏」ということで特集が組まれている。
「こういう形で大会を迎えることは初めてなので、それをプレッシャーとしてではなく、どれだけ自然に受け止めて戦えるかということだと思います」と、青柳博文栁監督は精神的な部分だけだという意識だ。それだけ、チーム力に関しては、自信を持っているのだろう。
この日も、初回に怪我でメンバーを代えているところを失策絡みで1点を先制されたものの、2回に四番内田君の目の覚めるような一発で同点とすると、5回には得意の機動力を絡めて2点。7回にも、竹内君が四球で出ると、大きなリードで投手をけん制して、ボークを誘って好機を広げてからは長坂君の犠飛、さらには内田君の左線二塁打に大澤君、小林君と連打で加点。まさに「機動破壊」を見せつけた。
やや雨が多く降り出した白河との試合でも、力のある松本君に対して機動力で揺さぶって初回と3回は神戸君の長打で追加。5回には二人目の右下手の鈴木敬君に対して長坂君が左越本塁打の洗礼を浴びせる。またしても「機動破壊」の威力を示した。
それでも、白河の松本君も最速143㎞/hというストレートを持っている。持ち球としては、フォークもあり好コンディションでの投球を見たかったというのが正直なところでもある。スライダーが雨で滑って、暴投になったのもちょっと気の毒だった。
「打倒聖光学院」を毎年掲げて、チャレンジし続けている白河。その壁と今年はことのほか早く当たる。その壁をこじ開けられるかどうかは、松本君の右腕にかかっていることは間違いない。
本庄一は、終わってみたら健大高崎には2安打しか放てず初回の1点のみだった。白河にも、終盤二番手として投げた平良君が制球を乱したことで、乱戦となってしまった。
この試合、須長三郎監督に代わって指揮を執っていた田中康敬コーチも、「一つ狂うとこうなるんです。球は速いの持っているんですがねぇ」と、落胆していた。
エンドメッセージ
先週は、都市対抗野球モードにもなっていました。
毎年、「Honda Sports」でHondaチームの観戦レポートを執筆させていただいているのですが、その事前取材と、社内報取材を兼ねてHonda熊本に日帰りで行き、Honda狭山も金曜日に取材してきました。
貫禄の後ろ姿は、岡野コーチ。
高校野球と違って、社会人野球は大人の練習という雰囲気ですが、都市対抗野球は会社という看板を背負って戦う企業対抗でもあります。
選手たちは、特にトーナメント1回戦は独特の緊張があるといいますが、そんな緊張感を味わいながら、熊本では中山投手が、狭山では筑川投手が、エースらしく順調に仕上げていっていました。
熊本の四番、熊丸選手の気合の入ったティも本番向けて、モチベーションを感じさせてくれていました。




