日本バレーボール協会がフジサンケイグループと共催で開催している、全日本バレーボール高校選手権大会は今年で78回目ということになる。通称「春の高校バレー」と言われて親しまれているが、元々は春の高校バレーは「春のセンバツ高校野球に負けないように、バレーボールも選抜高校大会開催しよう」というところから、バレーボール関係者の尽力で3月下旬に開催されていたものである。
そして、これが引き金になって、高校スポーツではバスケットボールやハンドボール、ソフトボールにテニスや柔道などで相次いで3月下旬に"選抜大会"という呼称で全国大会が開催されるようになった。それまでは、高校スポーツとしては全国大会は夏の全国高校総合体育大会(通称インターハイもしくは、高校総体)と国民体育大会(現国民スポーツ大会)しかなかった。ただ、国体(現国スポ)の場合は高校の部という形ではなく「少年の部」ということで、学校対校ではなくてあくまで都道府県対抗という形なので、ことに球技などではメインとなるチームはあるのだろうけれども、必ずしも単独チームではなくて,そこに何人かが加わる選抜チームという形でもある。
優勝候補一角でもある、東九州龍谷の選手たち
ということで3月開催ではあるが、全国選抜大会の意義は競技力向上ということもさることながら、当時はフジサンケイグループが精一杯盛り上げようとしていたこともあって、1回戦からテレビ放映もしていた。このことで、多くの人にバレーボールに興味を持たせていくことにも大いに貢献したと言えたのではないだろうか。これは、メディアを使ったスポーツの普及ということで言えば、当時では高校野球に次ぐ一つの快挙だったと言ってもいいであろう。
さらには、当時日本バレーボール協会の理事で、前日本代表チームの松平康隆監督も、全面的に支援して、積極的にテレビ解説もしていきながら「高校バレー」というのを、高校野球に負けないにランキスポーツイベントとして言っていた。
そうした背景の下で、今の「春高バレー」は存在しているのである。
そんな歴史というか、先人たちの努力があったということである。
応援席は、いっぱいに詰まっていって、試合ごとに盛り上がる
それが、3年生も出場できる大会にしようということで、1月開催になって久しい。3年生にとっては、最後の全国舞台の戦いということになった。
3回戦となったこの日は、10時から東京体育館での4面コートで一斉開催となったが、バレーボールのこうした大会の4面一斉競技開催は、果てしてどこに注目したらいいのかと、いささか迷わされるのだけれども、この雰囲気は悪くない。
そんな中で過ごす時間が、心地よかったともいえるが、今の時代はバレーボールを純粋に楽しみたい人よりは、応援する人間を優先していくシステムになっていて、それもまた今の時代の文化なんかなぁと思いつつ、これそのものは競技の普及には結びつかんかもしれんなぁ、とも思っていた。
そんなことも考えさせられながら、学校の応援で盛り上がるスタンドの空気を味わっていた。果たして、今後のスポーツ文化というのは、どうなっていくのかなぁなんて言うことも、少し思いながら観戦していた。
学校で盛り上げていく応援席はどこも満員になった
スポーツの普及ということで言えば、メディアの存在は欠かせないことである。
メディアそのものの価値やあり片が、従来までとは異なってきた今の時代ではある。それでも、それらをどう伝えるのか、多くの人たちにどう感受させていくのかということは、やはり、とても大事なことだと思っている。
部活動の存在の大事さとともに、スポーツの存在意義ということも考えていかないといけないとは思っている。スポーツのあり方や役割というのは、社会的な意義もあるのだということも、ボクとしても微力ながらも伝えたいとは思っている。



