風は少し強いけれども、5月の連旧真っ盛りの中、子どもの日の5日は穏やかな日差しに包まれた。絶好の野球日和とも言えようか。そんな中で、豊橋市の豊橋公園にほど近いところにグラウンドのある桜丘は、今春の静岡県大会で7年ぶりの決勝進出を果たし準優勝となった、伝統校の浜松商を迎えた。
伝統のユニフォームの浜松商の選手たち
桜丘は、今春の県大会では故障者も多く、チームコンディションとしても最悪に近い中でもあった。1回戦の一宮興道には何とか逆転で勝ったものの、2回戦では同じ東三河地区のライバルでもある豊川に圧倒される形で敗れた。そこから、夏へ向けての立て直し途上でもある。
桜 丘010 000 100=2
浜松商000 000 010=1
浜松商100 100 100=3
桜 丘000 010 000=1
桜丘学園、沖野グラウンドの風景
故障者も、少しずつ戻りつつあるということと、栄養士も入れて食事トレーニングでの身体作りを推進しているということでもある。その成果もあって、一冬超えて、身体ができてきた選手がパワーがついてきて台頭して生きたところもあり、ここへきて少しずつ結果が出てきているようだ。その一方で、食トレで身体を作り切れなかった選手は、体重も増えずパワーアップができなくなっているようだ。このあたりは、杉澤哲監督としては、基本的には寮生活ではない中では、家庭での親の協力も大事だということを強調していた。
桜丘としては、県大会では投手陣が万全ではなかったことが大きく響いた。それが夏の選手権へ向けて、少しずつながら回復してきているようだ。この日の試合で先発した齋藤蓮夢君は、責任の5イニングを無安打に抑えて復活ぶりを示した。
5イニングを無安打無失点に抑えた桜丘・齋藤蓮夢君
さらに、昨秋は1番をつけていたという澤田我暉君も、8回に1点を失ったものの力のある所を示した。1点差で迎えた9回には、3者連続三振で厳しい局面を抑えきれた。シミュレーションとしても、高いう場面をしっかりと抑えられたということは、大きいし、本人としても自信となっていくであろう。
桜丘としては、これにまだケガから回復できていない柳本虎之介君が復帰してこられれば、杉澤監督としてもようやくイメージした形での戦いができていくのではないだろうか。「あとは、打線がもう少しパワーアップしていってくれればいいんですがね」という思いでもある。
2週間後には、東海地区大会を控えている浜松商は、1試合目では戸塚和也監督が「今のチームとしては、この3人でつないでいきたい」という、県大会では1番を背負っていた片山颯人君と原煌雅君に10番の小幡隼也君が3回、4回、2回を投げて、しっかりと試合をまとめた。小幡君は三塁手としての途中出場から、その後にマウンドに登って2イニングを死球一つのみで0に抑えた。
浜松商・片山颯人君
2試合目は2年生の小池師道君が先発して5イニングを0に抑え、その後も1年生の松尾翼君、本来は内野手の土井太聖君とつないで完封した浜松商。伝統の、しっかりとした守りの野球が継承されていることを示した。そして、細かく1点ずつ積み重ねていく形で得点した。
「2試合目は、何もさせて貰えませんでした」という桜丘は相手失策で得た1点のみだったが、1年生も起用しながら、戦力確認をしていた。
三塁打を放た桜丘・中屋敷君と、浜松商・小幡君
高校野球は、これからの2カ月で著しくチーム力がアップしていくことも少なくない。そんなことをきたしながら、夏を待つのもまた、見守る大人としての楽しみでもある。




