猿の惑星/キングダム | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

猿の惑星/キングダム

69点
1968年に公開された旧作『猿の惑星』から始まり、ここまで全部で9本。そして本作は前シリーズの完結編『猿の惑星 聖戦記』の300年後の物語という設定。まぁようはまたここから1から始まると思って間違いない。
登場人物にシーザーやノヴァといった過去作で登場する名前が出てくるが、現時点で繋がりはなし。そこは今後どうなるかまだわからず。
今回はすでに猿が世界を支配している設定。猿VS猿、そして知能が退化した人間が絡んでいく展開。
しかしストーリーに斬新さはなく、またかと思うような描写ばかり。猿のCG描写が凄いという意見もあるようだが、個人的には旧作のあの特殊メイクの方が味があって好きだったな。
そしてあくまで本作は前フリにすぎず、おそらくまた最低でも3本は作るであろうそのシリーズの序章にすぎない。監督が「ネタバレはしないように」と言っていたものの、本作のラストでは特に驚くような締めは無く、やっぱり次回に続く的なエンディングなのが残念すぎた。猿と人間の共存を示唆したセリフも出てくるが、それも何度目だよ!と突っ込みたくなる。
もう何度もここで書いてるが、今のハリウッドのネタ切れは深刻で、シリーズものかリブート作に頼るしかなくなっている。今さら『猿の惑星』を延々さらに続けることに、とりあえず意味が感じられなかった。次作以降のサプライズに少しだけ期待している。

監督:ウェス・ボール
出演:オーウェン・ティーグ、ケヴィン・デュランド、ピーター・メイコン、フレイヤ・アーラン、ウィリアム・H・メイシー
2024年  145分
原題:Kingdom of the Planet of the Apes