インディ・ジョーンズと運命のダイヤル | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

74点
シリーズ5作目。1作目『レイダース失われたアーク』から実に42年、前作からも15年ぶりとなる続編。
冒頭はいきなりまだ老いてない時代の、CGで復活したインディが暴れる展開。ただこのエピソードが30分くらいあっていきなり間延びする。そして映画は全2時間半そのまま長く感じた。
さて前作で息子役を演じたシャイア・ラブーフが私生活でトラブル連発、おかげで本作では死んだ設定になっている(笑)。そのため基本的に本作は、独立したストーリーのためむしろ新鮮な気持ちで見れるのがいいかもしれない。
敵役のマッツ・ミケルセンは迫力十分。アントニオ・バンデラスも絡んだ豪華なキャストだが、今回の相棒はフィービー・ウォーラー=ブリッジなる大して美人でもない37歳の微妙なおばちゃん(失礼)。なんでハリウッドはいつも活きのいい若い女優使わないかねと思うが、まぁそこは割り切って見るにしても、この女性が魅力不足なのは否めない。


ネタバレは避けるが、映画のクライマックスは前作『クリスタル・スカルの王国』で出てきた宇宙人に匹敵するびっくり展開が待っている。そこは見てのお楽しみだが、個人的にはそのラストの締めを含め、見終わった後はそこそこ満足できた印象。
ただやっぱり本作、『トップガンマーヴェリック』の成功に刺激されたと思うんだけど、ここで完結にしては手放しで「面白かった」とは言えない残念さが誰しも感じたと思う。

ハリソン・フォード自体はもうやらないと明言してるらしいものの、物語としてはまだこの先が作れそうな雰囲気もあり、どこか中途半端になってしまったのは事実。最初の3作がなんだかんだ面白かっただけに、4作目5作目と右肩下がりなのは、CG時代の作り物映像が露骨に出てしまったのも一因としてあると思う。

インディジョーンズはやっぱり主役たちが体を張り、虫やギミックを大量に使った手作り的なところが本物だったんだけどなぁ。


監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ハリソン・フォード、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、アントニオ・バンデラス、トビー・ジョーンズ、マッツ・ミケルセン
2023年  154分
原題:Indiana Jonesandthe Dial of Destiny