“それ”がいる森 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

“それ”がいる森

40点
まず最初に、公式サイトに「ネタバレ厳禁」って書いてあるけど、ここでは思い切りネタバレしてるので注意。というかネタバレしないと感想が書けない(笑)

『リング』『仄暗い水の底から』でお馴染み中田秀夫監督作品。ただどうもこの監督、出来不出来の差が激しい。
田舎町で暮らす主人公・田中(相葉雅紀)と小学生の息子が、近所の森で起こった不可解な失踪事件に対峙する展開。
監督が中田秀夫さんなのでその事件の正体は幽霊?と思うかもしれないが、実は正体は宇宙人。なのでホラーっぽいけど実はSF映画だったり、でも雰囲気はホラーかな。

冒頭から勃発する殺人や、徐々に姿を現すUFOやクリーチャーもどきがまずショボい。話が進んでいくにつれ、もっとCGにお金をかけてくれよ、とボヤいてしまいそうな映像。それに輪をかけて出演者の演技が棒すぎで、まぁとにかく邦画の悪いところばかりが目に付く印象。
予告を見てあらすじを読む限りではかなり面白そうなんだけど、まぁとにかく子供向けというかくだらないというか、全体的に安っぽいの一言。そして内容も洋画の『サイン』『クワイエット・プレイス』なんかに似ており、オチは『宇宙戦争』の丸パクり。オリジナリティが感じられない。
小さい子供に見せたら意外とキャッキャ喜びそうな雰囲気なんだけど、大人が見ると鼻で笑うレベルのクオリティ。中田監督、今回もやらかしちゃいましたね。
もしテレビドラマでこれが放送されてたら笑い話になってたかもしれないが、1800円だと怒る人もいただろう。うーんこれだから昨今の邦画ホラーは品質が問われるんだよなぁ。

というわけでタダで見たら突っ込みながら楽しめそうだけど、お金は払いたくないレベル。サブスク落ちしたらどうぞ。

監督:中田秀夫
出演:相葉雅紀、松本穂香、江口のりこ、上原剣心、宇野祥平、松浦祐也、尾形貴弘、酒向芳、野間口徹、小日向文世
2022年  107分