THE BATMAN-ザ・バットマン- | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

THE BATMAN-ザ・バットマン-

67点

2022年公開バットマンの新作。過去どの作品とも関連しない、ここから始まる3部作の1本目。
とは言っても、ベースはDCコミックスで連載されていた漫画が原作。今回のメイン・ヴィランはリドラー。そのほかキャットウーマンやペンギン、ゴードン刑事など旧作でもお馴染みのメンバーがキャストを一新して登場する。
本作は主人公ブルース・ウェインがバットマンとして悪と戦って2年後、つまりまだ若い期間のお話。
リドラー(謎かけ師)はその名の通り、まるで『セブン』や『ゾディアック』のようにメッセージや謎解きを提示してバットマンや警察を混乱に陥れる。その互いの攻防が見どころ。
個人的に思った本作の弱点は3つ。①3時間近い長~い上映時間。
②とにかく暗い。バットマン/ウェインが正義のために戦うのか、単なる復讐なのかを自問自答するさまはもはや哲学的。
③さらに物語が深いのと、各キャラクターを知ってる前提なので、バットマンをよく知らない日本人にはちとわかりづらさがありそう。
まぁこの長さなので全体的に退屈な場面が多いが、眠くなってきたところへちょうど派手なアクションシーンを混ぜたりしているので、とりあえず寝はしなかった(笑)ただ明るさも兼ね備えていた『アベンジャーズ』に比べると見てて疲れる部分は多々感じられる。
そして例えば名作とされる『ダークナイト』にはヒース・レジャー演じるジョーカーという強烈な悪役がいたけれど、今回のリドラーはそれと比べると、不気味ではあるがヒースのジョーカーには色々と及ばない印象。

そして次作ではどうやらそのジョーカーが出るらしく、となると本作はあくまでその前フリにすぎないわけ。だったらもう最初からジョーカー出しておけばよかったじゃんとも思う。つまり3部作の序章で3時間はやはり長かった印象。

なお日本の公開日は2022年3月11日のため、「THE BATMAN-ザ・バットマン-には水害のシーンが一部含まれております」と但し書きが公開直前に加えられている。実はこの洪水シーンがウェイン/バットマンに大きな影響を与えるのだが、そこは見てのお楽しみ。

監督:マット・リーヴス
出演:ロバート・パティンソン、ゾーイ・クラヴィッツ、ポール・ダノ、ジェフリー・ライト、ジョン・タトゥーロ、ピーター・サースガード、コリン・ファレル、アンディ・サーキス
2022年  175分
原題:The Batman